【新潟】FW長倉幹樹「複数得点狙う」△以上で自力残留決まる浦和戦に向け躍動誓う
自分たちの力でJ1残留を決める。アルビレックス新潟は8日、アウェーで浦和レッズとの今季最終戦に臨む。引き分け以上で自力残留が決まる大一番を翌日に控えた7日は雪が舞う聖籠町で最終調整を行った。勝利の鍵を握るFW長倉幹樹(25)にとって、浦和はジュニアユースから6年間在籍した地元クラブ。自身初の埼玉スタジアムで躍動し、新潟を残留に導くゴールを奪う。 クラブエンブレムのモデルにもなる“冬の使者”白鳥が空を舞う中、選手たちは防寒対策バッチリで今季最後の練習を終えた。勝ち点1以上で自力残留が決まる浦和戦。相手の戦術を個人の力ではがすことができる長倉は「必ず残留を決めます」。強い決意を短い言葉に込めた。 引き分け以上で残留が決まっていた前節ガンバ大阪戦(11月30日、0-1)は1点を追う後半途中に出場。最終盤には素早く左足を振り抜くもシュートはゴール左ポストをたたき、好プレーを勝ち点につなげられなかった。チームは現在8試合未勝利。しかも直近5戦はわずか1得点にとどまる。ストライカーとして決定力不足に責任を感じるが「チャンスは作れている。あとは仕留めるだけ」。今季最終戦でゴールを奪って、スポットライトを浴びるイメージはできている。 さいたま市浦和区出身。幼い頃から身近にレッズがあり、ジュニアユースから6年間、下部組織でプレーした。今季引退するFW興梠慎三(38)は当時よく参考にした選手だった。「間近にプレーは見てみたいです」と話すが「ピッチでは意識せず、関係なく勝ちたいと思います」。試合が終わるまでは憧れを捨てる。 スペシャルな才能を持ちながらもキャリアスタートはJ3でもJFLでもなく、関東1部リーグの東京ユナイテッドFC。アルバイトをしながらプレーし、浦和ユース時代に指導を受けた大槻毅氏(52)に引っ張られる形でJ2ザスパ群馬に移籍し、23年途中に新潟にステップアップした。今季はルヴァン杯で6得点を挙げ得点ランクトップに立った。自らの力でJ1までたどりついたシンデレラボーイは「先制、2点目と複数得点を狙っていく」。新潟の残留のため、自身初の埼スタで大暴れする。【小林忠】 ◆J1順位決定方式 勝ち点が並んだ場合は、<1>得失点差<2>総得点数<3>当該チーム間の対戦成績<4>反則ポイント<5>抽選の順で順位が決まる。 ◆新潟のJ1残留条件 新潟と磐田の勝ち点差は3。新潟は勝ち点1以上で自力残留が決まる。仮に新潟が敗れ、磐田が勝った場合は、両チームの勝ち点が41で並ぶ。さらに、16位柏レイソルが敗れれば3チームが並び、残留は得失点差で決定する。 現時点での得失点差は新潟がマイナス15。磐田が同18。柏が同11。磐田とは3差しかなく、新潟が2点差で敗れ、磐田が2点差で勝つと逆転される。 得失点差が同じ場合は、総得点数で比較。現時点で新潟は44。磐田は47。柏は39。