【バスケ】川崎との激闘を1勝1敗で終えたサンロッカーズ渋谷がCS進出に望み残す 田中大貴「どうしてもCSで戦いたい」
最終節はB1残留かかる信州と対戦 「気持ちで上回らないと」
試合中にまとっていたスーツとシャツを脱いでより体の締付けの少ないTシャツ姿で会見場に登場したパヴィチェヴィッチHCも、「この川崎とのシーズン57試合目、58試合目を分けて終わることができたことはいい仕事だったと言えますし、そのことで私たちがプレーオフに行く可能性もまだ現実的なもののままです」と、最終節へ向けて前向きと言える発言をした。 もっとも、そう口にするパヴィチェヴィッチ氏の表情の険しさが緩んだわけではない。それは田中にしても同じだった。最終節。渋谷はホームで信州ブレイブウォリアーズとの2戦を行うが、仮にこれを連勝したとしても上位のチームの勝敗次第では、シーズンはそこで終わりとなってしまう。 川崎との2戦では中心選手の1人、ライアン・ケリーが「コンディション調整」のために欠場している。最終節で復帰すれば当然、チームの後押しとなるが、でなければ降格の危機に瀕し、遮二無二向かってくるだろう信州に対して苦戦する可能性もある。 「自分たちはまだ、何も成し遂げたわけじゃない」 田中がそう語る。それは、むしろ自分たちに対して言い聞かせる言葉のようだった。 「今シーズンに関しては、どうしてもCSに出てその舞台で戦たい」と口調を強くした彼は、シーズン開幕からの戦いぶりに苦しみがあったことは否定しなかったものの、だからといって「誰々がいない」といった言い訳を求めずに、チームがパヴィチェヴィッチ氏ら首脳陣から求められることを愚直にこなしてきたからこそやがて結果がついてくるようになったと強調する。 「自分たちが次の節で負けてしまったりそういうもったいないことは絶対にしたくない。信州さんもまた違った意味で、このリーグに残るか残らないかというところで次の試合に賭ける思いは強いでしょうし、気持ちの部分で自分たちが上回らないと難しい試合になるので、そこの準備をする必要があると思います」
永塚 和志