【独自取材】「捜査員カッコ良かった」「やってないもん(笑)」『紀州のドン・ファン殺人事件』初公判 元妻・須藤早貴被告を最も知る人物が語る“素顔” 最重要ポイントは「覚醒剤がどのように入ってきたか」
総資産30億円、交際した女性4000人―“紀州のドン・ファン”こと野崎幸助さん(当時77)が死亡してから6年。彼を殺害したなどの罪で起訴された55歳年下の元妻・須藤早貴被告の初公判を前に、『ミヤネ屋』は須藤被告を最も知る人物を独自取材。証言を基に見えてきた、知られざる逮捕劇の裏側とは?裁判の“真の争点”とは?元検事・亀井正貴弁護士の解説です。 【写真で見る】“紀州のドン・ファン”殺害事件から6年 元妻の初公判 争点は「覚醒剤の摂取方法」専門家が解説
■“紀州のドン・ファン”死亡から6年…裁判では異例となる『28人の証人尋問』
2018年5月24日、資産家・野崎幸助さん(77)が自宅で死亡し、死因は『急性覚醒剤中毒』でした。亡くなった当日自宅にいたのは、元妻・須藤早貴被告と家政婦の二人。野崎さんと須藤被告が結婚したのは、事件の3か月前だったということです。 須藤被告は、『殺人などの疑い』で2021年4月に逮捕・5月に起訴されました。また、覚醒剤の密売人と接触したとみられることがわかっていますが、殺害したという直接的な証拠は見つかっていません。
2024年9月12日に初公判を迎えますが、須藤被告は無罪を主張するとみられています。検察側は、28人の証人を申請しているということです。
Q.2021年に逮捕・起訴され2024年に初公判、この期間をどう見ていますか? (元検事・亀井正貴弁護士) 「とんでもない時間が経っています。通常の公判前整理手続きと比べて、かなり長いです」 Q.『28人の証人』は、すごいことですか? (亀井弁護士) 「異例です。私は聞いたことがないし、やったこともないです。せいぜい10人、それでも多いなと感じます。恐らく検察側が証拠請求した証拠は膨大で、それに対して不同意だったので28人やっていったと思うんです。ただ、弁護団の体制や方針が途中で変わった可能性もあるかと思います」 Q.28人の証人を『申請』ということは、全員が出てくるわけではないですか? (亀井弁護士) 「いえ、恐らくこれは採用されていますから、28人出てくると思います」
■『早貴は野崎さんの体に一回も触らなかった』あの日、一体何が―
野崎さんの死後、一時期自宅に住み込んで取材を続けていたというジャーナリスト・吉田隆氏。生前、野崎さんとは深い親交がありました。 吉田氏は事件後、野崎さんの家政婦から、電話で訃報を聞きました。 (ジャーナリスト・吉田隆氏) 「『社長(野崎さん)が死んだんよ』って言うから、ビックリしたんです。早貴(被告)に、『気を落とすなよ、明日行くから』というふうに言いました」