【『No No Girls』レポート#6】それぞれの“No”と向き合い、そこから脱出する個性あふれるパフォーマンスの連続に、ちゃんみなも思わず爆笑
紆余曲折を乗り越えたAチーム
はじめはKOKO、KOKONA、SARAのAチームに密着。このチームはKOKOが引っ張っていくようだ。彼女は歌詞作りの前に、まずは「(自分たちのことを)全部話しましょう」と提案する。 するとKOKONAが過去に参加したオーディションでの悔しい経験を語り始めた。 もともと作詞をするのが好きだったというKOKONA。しかしオーディションでやってみても、そういうことはするなと言われたという。「素朴な状態の人しか受からないから、君みたいに個性ある人は受からないよ」と“No”を突きつけられていた。 「ここでデビューするしか道はなくて……自分が表現したいことをできるのはここだけだし、それをわかってくれるのも、ここの参加者だったりとか、ちゃんみなさんだけだと思っているから……がんばろうってこと」 続けてSARAが、「ちょっと恥ずかしい話だけど……」と話し始める。 「みんなみたいに“絶対こういうアーティストになりたい”というのが正直まだなくて。自分が何者なのかもイマイチわかってないみたいなレベルで……」 SARAは自分がどんな音楽をやりたいのか見えずに悩んでいるという。互いのことを語り合い、1日目は終了。2日目はちゃんみなと一緒に曲の構成決めへ。 まずちゃんみなが、自身の曲「Never Grow Up」のデモ音源を聞かせて曲作りの流れを教える。プリプロダクションでは仮メロディを乗せながら曲を構成していき、歌詞を乗せていくという。 さっそくプリプロ開始。KOKONAとSARAがそれぞれメロディを乗せてみせると、ちゃんみなは「めっちゃいい!いい感じ!」「私好き、サビめっちゃ好き!」など好感触。 飲み込みが早いメンバーたち。一方、KOKOに対しては「どこがサビとかイメージついてる? 大丈夫だよ、好きにやって。こういう曲聞きたいなみたいな感覚で」とアドバイスをするちゃんみな。結局KOKOのメロディだけが採用されなかった。これまで完璧なパフォーマンスで周囲を圧倒してきた彼女に焦りが出る。あとでスタッフにこんな話をしていた。 「本当にやばい。今が始まってから一番のピンチ。一番ヤバイ、不安です。あの時間ちょっとつらかった。でき上がったものはすっごく素敵で、本当にこれから楽しみなんだけど……」 合宿3日目。チームで歌詞作りを進めるなか、SARAがチームの輪から外れていた。どうしたのだろうか。スタッフが声をかけると、SARAはこんな本音を漏らした。 「12年ダンスやってきて、けっこううまいほうだと思ってここまできたんですけど。上には上がいるじゃないですか。ちょっとひとりになりたかった感じですね」 打ち明けると泣いてしまうから、チームのふたりにはまだ言えてないという。一方、メンバーはそんなSARAを気にかけていた。振り付けの練習中、様子を見かねたKOKOはメンバーにもどかしさを吐露する。 「正直、ここ最近思っていたんだけど、3人の息というか、気持ちがそろっていないような気がする。何をやっていてもみんなバラバラ……」 そこで緊急ミーティングを開くことに。KOKOが率先して「マイナスなことでもいいから全部共有してほしい」と言ってみるものの、SARAはうまく打ち明けられない。 「ママに電話して、いろんなこと全部言って爆泣きした。気持ちの整理がついたからもう大丈夫だよ。だから……みんなが変わるというかSARAが変わるようにするから……」 そんなSARAに対して、今度はKOKONAが涙で声を詰まらせながら何かを言おうとしている。少し間をおいて気持ちを落ち着かせると、彼女は再びゆっくりと話し始めた。 「年上だからってあんまり……みんなに弱いところ見せちゃダメって思ってほしくなくて。もちろんお母さんが一番安心できるじゃん……だけどその前にお互いのことを頼ってもいいんじゃないかなって思って……」 するとSARAも徐々に心を開き始める。 「ふたりには経歴とか一番の強みを持ってるけど、そうやって見たときにSARAには何にもないかもって感じたのが……ぶっちゃけプライド的にもきたし、情けなくなったのがあったから……」 初めてふたりの前で弱音を吐くSARA。思わずKOKONAは彼女を抱きしめる。続くようにKOKOもSARAに寄り添う。 「結局、誰かが落ちて誰かは認められて残るみたいな。最終的にはそこだから。素直になるのが難しくて……あの感じになっていたかな」 本音を打ち明けあった3人は、最後に抱きしめ合った。紆余曲折を乗り越えたAチーム。本番はどうなるか。