好対照のトレンド色、レッドとブルー 「ミカコ ナカムラ」で旬の着こなし
■ブルー:濃淡と上質素材で品格とクラス感をプラス
ブルーの人気が続くのは、英王室の「ロイヤルブルー」に象徴される気品が備わっているからです。ブラウス1枚で着ても、品格が薫ります。 つややかなシルク系素材はノーブル(高貴)なイメージを引き立てる効果大です。ブルーの濃さが控えめのウオーターカラーはスタイリッシュさが際立つ色です。 シルク系素材は淡い色にもクラス感を寄り添わせてくれます。襟元の細かいドレープが気品を醸し出しました。 一方、総レース仕立てのスカートは濃いめのブルー。同系色での濃淡が立体感を強めています。ボトムスに濃い色をもってくると、全体が引き締まって見えます。秘めやかに透けるレースのおかげで、やわらかいムードも加わりました。 単色でまとめ上げた「ワントーン」のルックは統一感が高く、ドレッシーに映ります。 ブルー系はクールで知的なムードを漂わせる効果も発揮。カシミヤに代表される極上素材はブルーのワントーン姿に格上感をまとわせます。 コートはコンパクトなシルエットのおかげで、着て行く場面を選びません。オリジナルのシルクウールが淡いブルーにリュクス(上品なリッチ感)な風合いを添えて、品格を宿らせています。 1枚仕立てのマントはカシミヤ素材を使って仕立てました。布が自然な落ち感を強調し、ビッグシルエットを生むマントは華奢(きゃしゃ)な印象を引き出してくれます。
■双方を引き立てるブラック ボトムスに引き締め効果
レッドとブルーの共通点は「黒との相性がよい」というところです。 だから、どちらも黒をパートナー色に迎えて着こなすと、さらにそれぞれの持ち味が強まります。見た目の引き締め効果が頼もしい黒はボトムスに取り入れるのが全体のバランスを整える上で得策です。 白地にレッドモチーフの総柄プリントブラウスはドレッシーで優美なシルエットが目を引きます。 チェーン風のオリジナル柄は「つながり」をイメージしたそうです。黒のスカートは裾に向かって、フォルムが少しフレアに。上半身をコンパクトに見せています。黒を取り入れることで、シックさとあでやかさの好バランスが生まれました。 黒とのコンビネーションは上下での組み合わせ以外にも生かせます。 たとえば、黒いボタンやファスナーなどのパーツ類も程よいスパイスに。バッグやベルト、靴などの小物系に黒をあしらって、コントラストを際立たせる使い方も効果的です。 ブルーのジャケットと黒のパンツを組み合わせたスタイリングは、スッキリとした印象を与えます。 上下は同じシルクウール素材の色違いパターンで合わせました。飾り立てない「ミニマル」でありながら、優しげで高級感が漂う「ジェントルラグジュアリー」のトレンドになじむ装いに、黒のボタンが動感を添えています。 ◇ ◇ ◇