本当にお酒は進むのか? 大阪でウワサの「吞める」アフタヌーンティーに行ってみた
酒アフヌン、「ちょっとずつ、色々」の極みでは?
お料理の構成は、1段目:セイボリー(塩気のある軽食のこと)、2・3段目:スイーツ、別添え:冷製パスタ、グラスデザート。6月1日から期間限定の夏メニューということで、マンゴーやパイナップルなど、トロピカルフルーツをふんだんに使った夏らしい爽やかなセットだ。 通常のアフタヌーンティーだと、セイボリー枠が全体に対して1/5程度が一般的なのに対し、このセットはおよそ半分をセイボリーが占めている。これは、お酒を飲ませにかかっている布陣だ。 スパークリングワイン、もしくはビールと一緒にセイボリーをひとつずつつまんで行く。3段目はしっかりお酒と楽しめるセイボリー。どのお料理も確実なおいしさで、しっかりした塩気と濃い風味がお酒を誘う味わい。ぐいぐいビールを飲んでしまった。 特に、左上の合鴨ロースとオレンジのサラダ仕立ては、ジューシーでうま味の濃い鴨と爽やかなオレンジの風味の相性が抜群でワインを呼ぶ。ぐいぐいスパークリングを飲んでしまった。 次に、別皿になっている冷製パスタをいただく。バジルがさりげなく香り、生ハムの塩味とマンゴーのとろみとバランスが良い。意外にすっきりしていて、白ワインと合うな・・・とまたもやお酒を変えて合わせて楽しむ。 麺を少し食べ進めたところで添えてあるトマトの冷製スープを少しかけてみると、更に方向の違ううまみと酸味が加わり、リッチなお味になった。ホテルレストランの技を感じる。スープにモッツァレラチーズが数粒沈んでいるのも、良いおつまみだ、酒飲みの心が分かっている、と編集Mさんと盛り上がった。
合間にさわやかスイーツを挟んで、またおつまみに戻り……無限ループ!
ひとつひとつのお料理は少量だが、どれもしっかりした風味で満足感がある。セイボリーを半分、パスタを食べ切ったところで、少し目先を変えて、スイーツ類を合間に挟んでひと呼吸入れてみた。 果物のスープは日頃の酒場ではなかなかいただく機会がない。桃の豊かな香りと下層のリキュールが口内で混ざり、楽しいスープ。ワイン類と相性が良かった。こういう凝ったお料理を新しい提案で楽しめるのはホテルのバーならではないか。 この他にもマンゴーのタルト、パイナップルのケーキなど、フレッシュな味わいが嬉しいスイーツをいくつかいただく。すると、また塩気のあるものでお酒を飲みたくなる・・・という無限ループに突入し始めた。 編集Mさんはここでハイボールを頼み、「これは本当においしいハイボールだ」と香りを楽しんでいた。これぞバーでお酒を飲む醍醐味である。 それならばと私もここからは赤ワインに切り替えた。実は、確実にワインとの相性が間違いないであろうセイボリーを残しておいたのだ。計画通り、これがとんでもない酒泥棒だった。特にこのチキンとレバーのガーリック風味をすこしずつ口に含んで赤ワインを進めるのが最高だった。