【RIZIN】サトシ、ケラモフ戦に向け「ともに組み技が得意だけど細かいポイントが違う。私にはもうちょっとバリエーションがある」
2024年12月31日(火)さいたまスーパーアリーナ『RIZIN DECADE』に出場する選手の個別インタビューが、29日(日)都内にて行われた。 【写真】計量時のサトシとケラモフ。肉体は遜色無い仕上がりだった ライト級王者サトシは2021年6月にRIZINライト級GP2019王者のトフィック・ムサエフと王座決定戦を争い、三角絞めで一本勝ち。初代ライト級王座に就いた。 同年12月31日には矢地祐介に一本勝ちで初防衛、2022年4月にはジョニー・ケースにも一本勝ちで2度目の防衛に成功。 2023年7月の『超RIZIN.2』では、AJ・マッキーの欠場を受けて、試合1週間前オファーでパトリッキー・ピットブルと対戦も3RにパウンドでTKO負けした。 2024年3月の再起戦では中村K太郎からハイキックでダウンを奪い、パンチの連打で初回KO勝ち。 9月の前戦では4連勝中だった“最強挑戦者”ルイス・グスタボを相手に1R 21秒、右のショートから左フックでダウンを奪ってのパウンドでTKO勝ち。3度目の王座防衛に成功している。戦績は17勝3敗。 対するケラモフは、これまでRIZINではフェザー級(-66.0kg)で戦い、2023年7月には朝倉未来を破り第4代RIZINフェザー級王者に就いた。2023年11月のアゼルバイジャン大会で鈴木千裕の蹴り上げに敗れて王座陥落。その後に拘留され、前戦は2024年11月のLANDMARKで摩嶋一整に1R TKO勝ち。今回の階級を越えたサトシとの王座戦を望んだ。試合後は、再びフェザー級でも王座を目指すことを語っている。 国内に敵無しとなったサトシは、大晦日に4度目の王座防衛を成し遂げるか。 ◆試合が短くても一番キツいのは練習 ──試合を控えたコンディションはいかがですか。 「いつも大体一緒くらい。試合が近いからちょっと緊張。このあと体重(計量)もあってちょと心配だけど、いつもと同じくらいだから大丈夫。問題ない」 ──対戦するヴガール・ケラモフ選手の印象は? 「ケラモフはフェザー級の選手だけど今回ライト級で出て、フィジカルは彼は(ライト級と)そんなに変わらないから、それが彼の特別なポイントですね。私の気持ちは彼がライト級の選手と同じくらいと思って戦います」 ──フィニッシュのイメージや展開をどう考えていますか。 「もちろん最初、1Rが一番危ない。思い切りくるから。自分のフィニッシュのイメージはいろいろあります。打撃でもグラウンドでも」 ──今年2試合で合計2分4秒。試合時間が短いですが、大晦日、もっと長く戦いたいですか。 「いえ、もちろんチャンスがあれば3秒くらいでもいいから(笑)。それでもよく生徒たちと言うのは、『試合は短いけど練習(量)は変わらない』と。試合は1分から15分まであって、短いときもあるけど、でも一番キツいのは練習だから。さっきクレベルとも話して、クレベル、怪物君(鈴木博昭)、私と、今年はみんな試合が止まらない。試合が無くても練習に付き合うから止まらない。今年は2試合で合計2分4秒だけど少し疲れた」 ──ケラモフと戦うことはこれまで考えたことはありましたか。 「もちろん考えた。ケラモフはずっとフェザーで勝って、ベルトも取ったし、“絶対クレベルとやるな”と思ってたから『え? 私』とちょっとびっくりして勉強しました。彼のスタイルや彼の動き。でも私の試合じゃなくても、もっと前からクレベルの試合に向けて考えていたから」 ──国内では防衛戦の相手がいなくなってしまいました。今後どんな相手と? もっと外のリングから選手を呼んでほしいとも? 「そう、今までずっとこの試合だけに集中して、その前には(ルイス)グスタボとの試合のことを考えるだけだった。だからまだこの試合の後のことは考えない。この試合にだけしっかり集中して、その後で考えます。来年どうするかまだ分からない。まだこの試合だけに集中するから。今考えてもやりたい人がいないですね。とりあえずしっかり考えてしっかり集中してしっかりベルトを守って、その後に将来考えます」 ──ケラモフ選手はパワフルな打撃、シングルレッグ、チョークという強みがあります。互いに組み技を得意としますが、違いをどうとらえていますか。 「彼の寝技はもっとMMAスタイル。テイクダウンするけどあまり彼はパス(ガード)していない。ガードの中でパウンドするか。寝技がよりMMAのスタイル。それが絶対で、相手を倒してガードの中からパウンドか、チャンスがあれば三角や腕十字も知っている。グラウンドでもっとも危険なのはパウンドかバック」 ──MMAの組み技で手順を省く強みがあるけどディテールが違うと。 「そうそう細かいポイントが違う。私にはもうちょっとバリエーションがあると思います」 ──UFCについて「ランカーとやれるなら」という興味を語っていました。戦ってみたい選手もいるのですか。 「もちろんランキングの人とチャンスがあればちょっと興味があります」 ──以前柔術で対戦しているシャーウス・オリヴェイラとか? 「誰かは分からない。でもトップ選手とか1番から5番までチャンスがあれば、もっと興味があります」 ──1Rが危険だということですが、ケラモフとスタンド勝負の展開もイメージしていますか。 「もちろんMMAだから最初は打撃勝負ちょっとやらないといけない。2人とも、最初は打撃してから投げに行くと思うから、最初は打撃勝負やるとは思いますね」 ──鈴木博昭選手と練習するなかで、鈴木選手から打撃技術の向上を誉められたりしていましたね。 「もちろん。違うコンビネーション、違う動きを練習しました。いつも同じことだけではなく。いつものベーシックなことではなく、相手はこのパンチを打つとか、これを間違えている、相手はこの動きができるだとか、試合毎に考えるから、今回違うバリエーションの練習をしました」 ──フィニッシュで一本極めたいとのこと。スタンドのKOもありますか。 「もちろん、それはいつもあります。毎日よく練習しているから少しずつ自信があります」
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