前節優勝決定の前橋育英が市立船橋との1位2位対決も2-0で勝利。関東ROOKIE LEAGUE Aリーグで8連勝フィニッシュ
[9.7 関東ROOKIE LEAGUE U-16 Aリーグ第9節 前橋育英高 2-0 市立船橋高 時之栖裾野G] 【写真】どこのユニ? 本田翼さんのサッカーコーデに「可愛すぎやろ!」「透明感がすごい」 関東・静岡の高校1年生が強豪校同士の90分間のリーグ戦で成長を目指す「2024関東ROOKIE LEAGUE U-16」は7日、Aリーグ、Bリーグ、Cリーグの全30チームが静岡県の時之栖裾野グラウンド、時之栖うさぎ島グラウンドに集結。各リーグの最終節を集中開催した。 Aリーグですでに5年ぶりの優勝と、U-16全国大会のミズノチャンピオンシップ進出を決めている前橋育英高(群馬)が、同じくAリーグ2位で初のミズノチャンピオンシップ切符を獲得している市立船橋高(千葉)と激突。前橋育英が2-0で勝ち、第2節から8連勝でフィニッシュした。 前橋育英の指揮を執る櫻井勉コーチは、今年の1年生について「みんなでやっている。選手が競争して高めている」と説明する。普段、45人の1年生が全員で練習して切磋琢磨。この日は開幕から先発出場を続けたMF松下歩夢らが不在だったが、MF山本翼が「しっかり練習の強度をみんなで高くしようとやってきました。いつ誰が出ても同じプレーができる」と評したように、激しい競争を通して成長した選手たちが自力を示してリーグの1位・2位対決でも勝利した。 前橋育英はGK根岸彗也、DF今井遥歩、小林惺十郎、山本颯吾、高橋虎太郎、MF笹蒼尉、山本翼、安藤大地、韮澤海成、FW立石陽向、佐々木悠太が先発。一方、U-16日本代表DF篠崎健人やU-15日本代表MF田中優成がトップチームで先発を務めている市立船橋はトップ組4人が不在で、GK牧野澪音、DF菊池瑠斗、奥田郁哉、矢部翔太郎、渡里蒼生、MF福田一平、俣野寛太、奥田陽、島村康生、FW孫本晟馬、木邉祥太朗が先発した。 前橋育英は、笹や安藤が繋いで攻めようとする相手ボランチのボールをつついたり、山本颯の回収で奪い返すと、正確かつテンポ良くサイドへボールを動かす。また、動き出しの鋭い立石や、ポストプレーで健闘する佐々木を活用。安藤、韮澤の仕掛けや山本颯のロングスロー、笹の左足キックも交えて相手にプレッシャーをかける。 市立船橋は出足の鋭い相手CB小林や今井、高橋ら前橋育英の強度の高さに苦戦し、ロストするシーンが増えてしまっていた。それでも、コンパクトな陣形の守備から菊池、奥田郁、矢部、渡里の4バックが集中力高くカバーリングを続けるなど相手に決定打を打たせない。 そして、孫本ら技術力の高い選手たちが、少ないタッチのパス交換など鋭い攻撃。奥田陽や木邉がセットプレーを獲得する。34分には、菊池の左クロスから木邉が決定的なヘッド。39分にも菊池の右CKから奥田郁が決定的なヘッドを放った。 対する前橋育英は後半開始からFW関蒼葉やMF瀬間飛結、MF箱田航大、DF石川悠介を投入。すると5分、小林のロングフィードに右サイドで加速した立石が追いつき、PAでの切り返しから左足を振り抜く。これはDFにブロックされたが、こぼれ球を関がゴールへ押し込んだ。 先制された市立船橋は直後に木邉が競り勝ち、奥田陽が左足ループシュート。さらにMF三村彩希とチームトップ4得点のFW末永悠晴をピッチへ送り出す。だが、前橋育英は12分、前線での浮き球での競り合いからこぼれ球を拾った関が前を向くと、ファウルを受けてPK獲得。このPKを9得点で得点ランキングトップの立石が右足で決め、2-0とした。 この後、市立船橋がMF大原隼介やDF増子虹太を投入して反撃したのに対し、前橋育英はDF深見翔太、MF結城快成、MF赤石航基、FW吉沢奏といった交代組も奮闘。最後までGK根岸の守るゴールに得点を許さず、2-0で勝利した。 前橋育英は4月の開幕戦で流通経済大柏高(千葉)に2-3で敗戦。チームリーダーで、リーグMVP、得点王の2冠を獲得した立石は、その悔しさがエネルギーの一つになったという。自信を持つチーム内競争によって45人で成長。そして、「最後に失点してももう1回取り返せるみたいな、そういう勝負強さで勝ち上がれたと思います」と胸を張り、一緒にチームを引っ張ってきた松下に感謝していた。 次の目標は12月の“全国ルーキー”ミズノチャンピオンシップ優勝だ。関は「優勝して全国ルーキーに繋がったんで、全国ルーキー優勝目指して日々の練習も努力しながら頑張っていきたいです」。今回の優勝は、将来の飛躍への過程に過ぎない。満足することなく、一人ひとりが意識高くレベルアップし続ける。