東洋大が関東学大を下し4勝目。2試合を残し東海大と並ぶ
■関東大学リーグ戦第1部・10月27日@セナリオハウスフィールド三郷(埼玉) 【東洋大 56-26 関東学院大】 昨季の上位4強と対戦し3勝1敗の東洋大に、3連敗中の関東学院大が挑んだ一戦。東洋大が安定した力を発揮して制した。 これで東洋大は、ボーナスポイントを得て勝ち点を23とし、暫定2位で東海大と並んだ。 開始直後から、両チームともに集中力のある堅実な動きで、引き締まった展開となる。東洋大が連続攻撃を仕掛けるが、関東学院大は粘りのあるディフェンスで自陣22㍍ラインを越えさせない。タックルした相手が孤立すれば、関東学院大FL由比藤聖がすかさずジャッカル。 攻守が何度か入れ替わったのち、前半5分に東洋大のノックオンでファーストスクラムとなる。関東学院大は敵陣10㍍付近でのスクラムからテンポよくボールを出し、角度をつけて走り込こんできたWTB諸山祐祥がトライ。関東学院大が先制して7-0とした。 だがここから、フィジカルで優る東洋大がセットプレーで優位に立ち、得点を重ねていく。スクラムで圧力をかけてペナルティを得ると、22㍍ライン付近のラインアウトからモールを押し切る。11分には7-7でイーブンとした。 続く13分には相手の落球に反応したCTBアダム・タマティが裏にキック、BKで繋ぐカウンターアタックを仕掛けた。最後はNO8ステファン・ヴァハフォラウがインゴールに飛び込む。14-7と逆転した。その後も、27分、42分とモールを起点にトライを重ねて、28-7と大きくリードして前半を終えた。 後半も東洋大の優勢は変わらず。開始早々からトライを重ねた。3分にはターンオーバーで得たボールをミスなくパスで回しインゴールへ。5分には10㍍付近のスクラムからサイドを突いてトライ。42-7とする。 これ以上離されたくない関東学院大はフィールドを広く使ってアタックを仕掛けるが、東洋大の確実に仕留めてくるタックルに再三阻まれる。だが守勢に回っても集中を切らさず、CTB松元陸がジャッカルでボールを奪うなど、攻撃のチャンスを何度もつくった。 14分にはそれまで安定していなかったラインアウトを修正してクリーンキャッチ。そのままモールを押し込んで、NO8丸尾駿がゴールラインを越えた。12-42と点差を縮めた。 だが対する東洋大もペースダウンしない。リスタートで敵陣に入ると、およそ10分あまり後退することなく粘り強く攻撃を仕掛けていく。23分にはゴール前5㍍ラインのラインアウトからそのままLO栗原大地が抜け出してインゴールへ。49-12で終盤を迎える。 29分には関東学院大FB星遥大の鮮やかなランプレーからのトライを許したものの、34分にはプレッシャーを受けながら短いパスをつなぎトライ。54-19と突き放す。終了間際にも1トライを返されたが、54-26で試合を終えた。 1年生ながら関東学院大のラン攻撃の起点となったFB星遥大は、東洋大のフィジカルの強さを「キーマン一人を絞ることができず、全員が大きくて強いので、的を絞ってプレッシャーをかけることができなかった」と表現。「用意できたサインプレーができたことは自分たちにとってポジティブなことだと思うので、その部分をどんどん伸ばして、次の試合に挑みたい」と前を向いていた。 東洋大は全員がやるべきことを勤勉に遂行して勝利を得た。だが主将のPR笠巻晴太は試合を振り返り、「中盤の時間帯で疲れてきたときに、ジャッカルをされたり、FWプレーで取り切れないところや、勝負を仕掛けきれないところがありました」と課題を挙げ、次の戦いを見据えた。「もう一度修正して、気持ちの部分も体もリカバリーして全員でやっていきたいです」。 なお、同日に上柚木でリーグ戦の残り2試合もおこなわれ、日大が立正大に33-32で逃げ切り、今季初勝利を手にした。また、流経大が法大を終盤に突き放して47-31のスコアで勝利を収めた。 これで3勝2敗勝ち点20の流経大が4位、3勝2敗勝ち点18の法大が5位、1勝4敗勝ち点10の日大と立正大が6位、全敗の関東学院大が勝ち点6で8位となっている。 <次戦日程> 11月10日(日)東洋大vs立正大@足利ガスグラウンド 11月10日(日)関東学大vs日大@足利ガスグラウンド 11月10日(日)大東大 vs 流経大@熊谷ラグビー場 11月10日(日)東海大 vs 法大@スピアーズえどりくフィールド