60キロ級は近藤隼斗が初優勝 五輪王者・高藤の助言生かし「世界で活躍できる選手に」…柔道選抜体重別
◆柔道 全日本選抜体重別選手権 第1日(6日、福岡国際センター) 男子60キロ級は近藤隼斗(パーク24)が初優勝を飾った。福田大和(天理大)との決勝は先に技ありを奪われたが取り返し、残り2秒で一本背負い投げが決まった。「引いていったら絶対勝てないと思った。一本を取りにいこうと、最後はずっと担ぎ技を狙っていた」と胸を張った。 昨年のこの大会で初戦敗退を喫し、その後は国内外の大会で頂点から遠ざかった。「1年間勝てない日が続いて、何をやってもうまくいかない。ずっと悔しい思いをしてきた」と振り返る。国士舘大を卒業し、4月からパーク24に入社。「社会人になって切り替えられた。自分の思い切りのある柔道を見せつけようと思って挑んだ」と心機一転の勝利となった。 今大会ではコーチ席にこの階級の東京五輪金メダリスト・高藤直寿が座っていた。同じ所属となった先輩が、自ら申し出てくれたという。「的確な指示を聞けて、信頼する部分はすごく大きかった」。試合の組み立て方など助言を受けて結果につなげ、高藤からは「完璧」と賛辞を贈られた。 国士舘大では同級生に100キロ超級でパリ五輪代表の斉藤立(JESグループ)がいた。斉藤からは5日にLINEで「優勝して祝勝会だぞ」と激励された。「将来はオリンピックで金メダルを取りたい。自分の実力はもっと伸びると思っている。課題を克服して、世界で活躍できる選手になりたい」と誓った。
報知新聞社