中国大使の安全要請に重慶市長「対策練っているので安心して」
【重慶=川瀬大介】金杉憲治・駐中国大使は3日、訪問先の重慶市で胡衡華(フーフォンフア)市長と会談した。中国で日本人が被害に遭う事件が続いていることを踏まえ、邦人の安全や安心の確保を強く要請した。 【写真】「日本人学校」の文字は布で隠されていた(9月)
金杉氏は、11月30日に再開した日本人への短期訪中ビザ(査証)の免除措置に言及し、「交流活性化のためには日本人の安全安心の確保が極めて重要だ」と述べた。胡氏からは「住民の安全に責任を負っている。対策を練っているので安心してほしい」との回答があったという。
金杉氏はまた、中国当局による反スパイ法の不透明な運用に対する懸念を示し、日系企業のビジネス環境の改善も求めた。
重慶市は、北京や上海、天津と並ぶ直轄市の一つで人口約3200万人。在重慶日本総領事館によると、2023年10月末時点の在留邦人は231人、進出企業は約240社に上る。