SKE48卒業からソロアイドルへ江籠裕奈「続けてきたことで、アイドルをやる意味が見えてきた」
理想のアイドル像
――前から思っていましたけど、センスあると思いますよ。 江籠 本当ですか⁉ 曲を選んでから言葉をはめるんですけど、なかなかはまらないこともあって、それは大変です。意味が不安になったら検索しますし。あとは感覚で、思いつくままに書いています。 ――江籠さんは自由だなって思います。 江籠 それはそうかもしれないです。感覚で書いているので。書いてからスタッフさんに提出するんですけど、「ここはこうしたほうがいいかも」と指摘していただいて、納得したら変更します。でも、このままがいいと思ったら、変えません。 ――たとえば、会話なのに二重かぎかっこを多用するのは、新聞記者やライターにはない感性なんですよ。通常の作法からはみ出しているから。 江籠 へー、そうなんですね。これも感覚です。二重のほうがかわいくないですか? ――アルバムの完成で一気に持ち歌が増えましたね。 江籠 はい。これまであった曲にプラスして6曲も増えたので。2時間ぐらいソロライブができちゃいます。 ――今までの江籠さんのソロライブは、AKB48グループの光が当たっていない曲を発掘していましたよね。 江籠 探し出して、曲に意味を込めて歌うのが好きでした。それも楽しい作業だったけど、自分の曲だけでやれるようになったという実感があります。作ったからには歌っていきたいですけど、AKB48グループの曲をカバーするのをやめるわけではないと思います。 ――どんどん理想のアイドル像に近づいているのかもしれません。どんな理想がありますか? 江籠 最近、そればかり考えています。まだ見えていません。思うのは、私がアイドルを続けてきたことで、アイドルをやることの意味が見えてきたんです。だから、続けることが大事なんじゃないかなって。グループにいながらソロをやることも、続けることで認めてもらえるようになったんです。結果が後からついてきたという経験があるから、まずは活動できている環境に感謝をすることが一番大事なんじゃないかなと思っています。ソロの活動は、私がSKE48で唯一切り開けた道だと思っています。私の姿を見て、ソロライブが夢だと言ってくれる後輩が増えたのは、続けてきて意味があったなって思います。 ――ソロでフェスに参加もしていますね。 江籠 グループとして出演していたときから、温かい視線ばかりではないことはわかっていました。でも、ソロで活動している江籠裕奈というアイドルがいることを知っていただくことが大事だと考えています。なのに、「昔から見ていました」とか、うれしい反応があるんです。そういう方と会うのは、私が卒業して、ソロになったからだなと思うので、よかったですね。 ――共演者も江籠さんのことは知っているのでは? 江籠 そういう声もありました。「SKE48の劇場を観に行って、アイドルになったんです」って。そういう話を聞くたびに、私って頑張ってきたんだなと思えます。続けてきてよかったですね。 ――ソロで活動する大変さもあると思います。 江籠 ステージ上がとても広く感じてしまいます(笑)。私が歌っているときに、誰か煽ってくれないかなーって思ったり(笑)。一人だから、仕方ないことですね。