【DeNA】弱り目に祟り目…森唯斗KOに連日のアクシデントでの連敗にも三浦監督「いるメンバー全員で戦っていく」と決意
◆ 「怪我人がバタバタって出てますから…」 戦力外を受けたベテラン右腕が古巣に恩返しを果たし、前カードの嫌なムードを一気に払拭を目論んだゲームだったが、結果は全く逆の目に出てしまった。 「正直、一番投げたかった試合」と気合い充分で先発のマウンドに上がった森唯斗は初回、先頭の周東佑京を空振り三振に斬って取る最高のスタート。その後もストライク先行と持ち味を発揮し3人で料理した。しかし2回にはランナーを2人背負った状況で、元女房役の甲斐拓也にレフトスタンドまで持っていかれる3ランを許すと、3回には栗原陵矢と柳町達にタイムリーを浴び計5失点。ここで三浦監督は早くも交代を決断し、移籍後初先発は2回2/3を57球、被安打6、与四球1、自責点5でノックアウトとなってしまった。 2番手でロングリリーフを期待された上茶谷大河は3回の先頭打者として打席に入ると、難攻不落のソフトバンク先発のリバン・モイネロの148キロのストレートをライトに弾き返す。しかし強烈な当たりでライトゴロを避けるため、全力疾走でファーストへ駆け込んだが、ベースを踏む際に足首を捻り悶絶。そのまま担架で退場となり、ゲームプランは早々に崩れた。 前倒しで登場した今季初登板の宮城滝太はコントロールが定まらず3失点。4番手の佐々木千隼も2失点と火の着いたホークス打線を止めることはできず、打線もタイラー・オースティンのソロのみといいところなく、1-10の大差で敗れた。 試合後三浦監督は森唯斗に対し「立ち上がりいい形でボールもよかったんですけど、ホームランを打たれたあとから、ガラッと変わってしまった感じでした」と総括。アクシデントの上茶谷には「上茶谷に繋いでもらうといったところでアクシデントがあって、ブルペンが大変になりました」と昨日緊急降板した石田健大に続いての予期せぬハードラックを憂いでいた。 この日、宮﨑敏郎も軽い肉離れで登録を抹消され、投手野手含めての苦しい状況に「ここのところアクシデントもありましたし、怪我人がバタバタって出てますから…」と吐露。しかし宮﨑に代わって昇格した井上絢登はモイネロからツーベースを放ち、サードの守備も無難にこなしたことに「良かったですよ。好投手からツーベースと2打席目は三振になりましたけども、あれだけ粘りを見せて、左投手も関係なく、良いものを見せてくれたと思います」と高評価した。 借金は5まで膨らんだが「ここは踏ん張りどころですし、いるメンバー全員で戦っていくっていうのは常に言ってることですから」と前を向いた指揮官。今こそ若手・ベテランが一丸となって、この逆境を最高の舞台へと変えていく。 取材・文 ・ 写真/ 萩原孝弘
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