"国際的価値高い"日本の免許が欲しい!中国人殺到で話題になった「外免切替」の実情
府中も鮫洲も前の晩から外免切替のための行列が!
昨年の8月頃から一部の中国人の間で大人気となっている外免切替だが、今年春頃から東京の運転免許試験場では外免切替の手続きを希望する外国人が前の晩から列を作るようになった。とくに「先着順」で学科試験を受けられる府中と鮫洲の試験場の前には暗いうちから長い列ができる。 全国の試験場はほとんどが「予約制」を導入しているが、先着順の良いところは1日に学科試験(知識確認)を受けられる人数が40~60名と制限はあるものの、早めに並んでおけば確実に受験ができてその日のうちに学科試験の合否がわかることだ。なお、横浜や門真(大阪)の試験場では学科試験を受けるまで3~4か月も待たなくてはならない。そこから技能試験までさらに1~2か月待つことになるので、外免切替を思い立ってから少なくとも半年間が必要になる。 10月中旬、朝5時頃に府中試験場を訪れてみたところ、すでに30名程度が行列を作っていた。試験場を囲むフェンスには「行列禁止」の張り紙が何か所にもあった。列の1番前に並んでいたスリランカ人の学生に話を聞いてみると、前夜22時から並んでいるとのこと。彼は日本で自動車関係の専門学校で学び、将来は国に帰って自動車整備などの仕事に就きたいと語っていた。 いっぽう、鮫洲はどうか?やはり10月半ばから数回、未明に行ってみたが一番多い時で20名ほど。鮫洲は始発のバスや電車で来る人が多いようで朝6時過ぎると一気に人が増える。
「外免切替ができなくなる」と中国でデマ拡散!
11月1日から府中はついに完全予約制になった。鮫洲はそのままの先着順だ。府中が予約制になることは10月21日に警視庁のホームページでも発表されている。そして、この情報が公開された頃から中国のSNS「小紅書」などでは、外免切替に関するデマが多数拡散され始めた。 「11月1日から府中では外免切替ができなくなる」 「11月1日から観光ビザでの外免切替申請は認められない」 わざわざ動画を作ってデマを拡散する中国人もいた。デマだとわかって拡散し再生回数を稼いでいるのか?それとも純粋に日本語の意味を理解していないのか? 念のため鮫洲試験場の外免切替担当の職員に確認したところ、「11月1日から府中で予約制となるだけで、あとは何も変わりません。観光ビザでは申請できなくなるということもありません。必要な書類もすべて従来のままです。鮫洲はずっと先着順で外免切替の手続きを受け付けています。デマに惑わされないようにしてください。不安なことがあれば試験場に問い合わせてください」という回答だった。 また、今後もホテルの住所で外免切替の申請ができるのか?こちらについても聞いてみた。 「ホテルの住所で申請するということは免許証の住所欄にホテルの住所と名前が掲載されるということになります。それについてホテル側が了承していれば問題ありませんが、ほとんどのホテルは了承しないと聞いていますので現実的には難しいのでは?一時滞在の証明書を受け取るときに必ずホテル側に確認してください」 府中で予約がスタートしたが、すでに予約した人達の投稿では「予約が始まった10月28日に府中にいって予約をした。11月の午前中は取れなかったが12月の午前中に予約することができた」などがあった。予約受付開始の初日でもうすでに1か月待ちとなっている。