自衛隊の基地などの建設工事36件10億円分を入札せず「上乗せ」発注…会計検査院調べ、緊急性なしと判断
自衛隊の基地などで行われた建設工事のうち、国が会計法令で定める一般競争入札を経ず、契約変更による「上乗せ」で発注されていた工事が36件(発注額計約10億円)あったことが会計検査院の調べでわかった。検査院は、36件には契約の緊急性がなく、入札で発注しなかったのは不適切だったと判断した。 【図】いろいろありました…謝罪記者会見
国発注の工事では、地質の問題や埋設物の存在など「想定外」の事態が生じ、緊急に対応せざるを得ない場合に、契約変更による発注をしている。
検査院は、10防衛局・支局で2018~22年度に契約変更で発注された工事を調査。このうち6防衛局の36件は緊急性がなかったにもかかわらず、入札や契約の手続きが遅れたことなどを理由として、別工事の契約を変更し、上乗せする形で発注していた。
検査院の指摘を受け、防衛省は、各防衛局・支局に対し、入札に十分な期間を確保して契約を結ぶよう求めた。