竹田麗央の“体の強さ”、そして“飛んで曲がらないドライバー”は幼少期の環境が生んだ!? 【勝者のスウィング・番外編】
「ゴルフ5レディス」で今季5勝目を飾った竹田麗央。みんなのゴルフダイジェスト特派記者でプロゴルファーの中村修がそのスウィングを解説。 竹田麗央のドライバー正面連続写真はこちらから
今季5度目の優勝を飾った竹田麗央選手。この「勝者のスウィング」も5度目となったので、少し趣向を変えて、今週の「ソニー日本女子プロゴルフ選手権」に向かう途中に会った佐久間朱莉選手、野澤真央選手に選手目線で見る竹田選手のすごいと思う点を聞き、そこから彼女のスウィングを紐解いてみましょう。 野澤選手は「体が強い」、佐久間選手は「飛んで曲がらないドライバー」と挙げてくれました。何度も同組でプレーしたことのある二人のコメントは印象深いものでした。 兄と弟の3兄妹で育った竹田選手は、小さい頃からキャッチボールやバッティングも一緒に楽しんでいたそうです。いつだったか大雨で練習できなかった練習日に、選手やキャディたちと体育館で野球をしたことがあります。
そのときにピッチャーをした竹田選手は、野球経験のあるキャディから三振を奪うナイスピッチングをしていたことは忘れられません。
ピッチングやバッティングなど幼少期の環境が「体の強さ」、「飛んで曲がらないドライバー」につながったことでしょう。
スウィングに当てはめてみると、キネマティックシークエンスと呼ばれる体の部位が動く順番は、多くのトッププレーヤーに共通していると分析されていますが、ピッチングやバッティング、ゴルフのスウィングでも体幹をねじって貯めたエネルギーを下半身から動き出し、体幹を伝わって腕やクラブやバットへと伝わって行くのは同じです。
重量のあるバットや素振り用のクラブなどでは、自然と正しい動き出しがしやすいものの、ゴルフクラブは大人にとっては軽く腕だけでも振れてしまうので、エラーが出やすいものです。そういった理由もあって多くの選手は、練習のスタートに素振り用のバットを振っています。 竹田選手も練習前にバットを振った後に、ウェッジを持ちスローモーションで30ヤードくらいの距離を打っています。ゆっくりとしたスローモーションで打つ練習こそ、体を動かす順番を整えるのに効果的な練習法です。 ショットやパットだけでなく、体力やメンタルも含めた総合力の高い点が5勝という結果につながっています。まだまだ勝てそうな雰囲気ですが、絶対女王の山下美夢有選手を始めとしたポイントランク上位陣が出揃う今週の「ソニー日本女子プロゴルフ選手権」から目が離せない戦いが続きます。 THANKS/ニチレイレディス(連続写真撮影) ※2024年9月9日20時29分、一部加筆修正しました。
プロゴルファー・中村修