子どもが集中力を発揮するために「脳のくせ」を利用しよう。集中力を身につける3つのステップ【専門家】
自宅学習時に子どもの集中力がなかなか続かなくて気になるときもありますよね。子どもの集中力を効果的に引き出す方法について、子どものやる気を引き出す塾・プラスティーの塾長・八尾直輝さんに聞きました。 【画像】最新の脳科学でわかった、0カ月から10歳の子どもの脳の領域【専門家】
集中力は種類別に使い分けよう
子どもは自分の好きなスポーツやゲームなどには、驚くほどの集中を見せますが、机に向かっての集中となると、なかなか難しいケースも多いのではないでしょうか。 そもそも、子どもが小さいうちはそんなに集中力が続くものではないのかもしれません。 1日数分の自宅学習でも実りあるものになってほしい。できることなら、ダラダラやらずに集中してやってほしい。 そんな親の思いに、プラスティーの塾長・八尾直輝さんはこうアドバイスします。 「集中力は2種類あることをまず知りましょう。 1つ目は冒頭の文にもある通り、興味があることや楽しさを感じられる『やりたいこと』に対する集中力。 もう1つは『やるべきこと』に対して、環境を整え、適切な準備をすることで発揮される集中力です。 前者の集中力で何事にも取り組めれば理想ですが、なかなかそういう訳にはいきません。やりたくない宿題もあれば、苦手な問題に粘り強く取り組む力も重要です。 今回は集中力をこの2つに分けて、それぞれ有効な対策を考えていきたいと思います」
勉強にゲーム感覚を取り入れると自ずと集中できる
「まず1つ目の『興味・楽しさ』を利用する方法です。 学習そのものに興味・楽しさを感じられなくとも、工夫次第で楽しさを感じることは可能です。シンプルにできる方法が時間制限を設けることです。自宅でもすぐに実行できそうですよね。 ただし、時間制限を設けて『ゲーム感覚』で取り組むためには、以下の3つが揃っている必要があります。 ・問題の難易度がちょうどいい ・時間設定がちょうどいい ・終わった課題に対してフィードバックがある 例えば、お子さんの手が30秒止まっている状況があれば、問題が難しすぎる可能性があります。問題の難易度が合っていない場合は、親が分からないところをフォローする、もしくは先生に相談するのが良いでしょう。 時間設定は『ギリギリ感』を大切にしましょう。親が時間を決めるときは『本当は5分だけど、4分30秒でやってみよう!』など、ちょっとした演出も効果的です。 フィードバックについては親からの声掛けも重要ですが、『答え合わせ』にまさるフィードバックはありません。答え合わせの習慣がない場合は、最初は親が一緒にやることで可能な限り早い習慣化を目指しましょう」