バナナは「太くてまっすぐ」が大当たり…フルーツ研究家が教える「バナナの正しい保存方法」
■「先っぽむき」だと最後まで食べやすい バナナは先端(フィンガーティップ)側からむくと、先端裏の硬い芯が最初に取れてしまうので、最後までストレスなく食べられる。むく前に、爪で横に傷をつけておくとむきやすい。 とくに幼児は、果柄を傘の柄のようにして持てるので食べやすい。 ■バナナ1本で1日のビタミンCの16%を摂取できる 普通サイズのバナナ1本の、可食部の重さの目安は100g。 バナナの果肉の水分量は75%。糖質は18.5%であり、食品成分表に記載された生フルーツの中で、同じ重さあたりの量としては最も多い(糖質のうち、ショ糖が半分)。それでも一般的なお菓子に比べると、糖質やカロリーは少ない。例えば、メロンパン1個の糖質量は、バナナ3本分に相当し、ショートケーキ1Pのカロリーは、バナナ4本分強に相当する。 ビタミンCについて、バナナ1本で12歳以上の男女の1日推奨量の16%を摂取できる。 ビタミンB₆はアミノ酸の代謝を助け、セロトニンなどの神経伝達物質の合成にも関わる。同じ重さあたりでは、バナナは食品成分表に記載された生フルーツの中で最も多い。バナナ1本で、18歳以上の1日推奨量の、男性は27%、女性は35%を摂取できる。 カリウムについても、同じ重さあたりでは、バナナは食品成分表に記載された生フルーツの中で最も多い。バナナ1本で、15歳以上の1日目標量の、男性は12%、女性(妊婦と授乳婦を含む)は14%を摂取できる。 マグネシウムについて、同じ重さあたりで、バナナは食品成分表に記載された生フルーツの中で、ドラゴンフルーツに次いで多い。バナナ1本で、30~64歳の1日推奨量の、男性は9%、女性(30歳以上の授乳婦を含む)は11%、妊婦は10%を摂取できる。
■バナナを食べると花粉によるくしゃみを抑制できる可能性 2013年に筑波大学らは、バナナとスギ花粉患者52名が参加したヒトでの比較実験の結果を発表した。 被験者をランダムにバナナを食べる群と食べない2つのグループに分け。一方のグループにはスギ花粉飛散の2週間前から8週間毎日2本食べてもらった。すると、毎日食べたグループは、食べなかったグループと比べて、くしゃみの悪化が抑制された。とくに若い男性で軽度の花粉症の人は、顕著に症状が緩和された。 ■バナナを食べる人は2型糖尿病の発症リスクが5%低い 2021年、健康な日本人81名が参加したバナナに関する比較実験の結果が発表された。まず被験者をランダムに、高地栽培バナナ摂取・一般バナナ摂取・非摂取の3群に分けた。ただし、摂取群は普段の生活に加え、毎日可食部で120gのバナナを4週間食べ続けてもらった。するとバナナ摂取群は有意に最高血圧が低下し、お通じにも改善が見られた。 2013年に発表された、アメリカの医療従事者19万人弱を、20年あまり追跡調査した研究では、バナナを週500g以上食べる人は、2型糖尿病の発症リスクが5%低かった。