「情報弱者が狙われる!」高額報酬を鵜呑みにする若者と、対応に苦慮する「アルバイトサイト」…闇バイトを巡る”終わらない戦い”
AIなどを活用し、怪しい求人を排除
『マイナビバイト』などを運営する株式会社マイナビも、同様の対策を講じている。 「マイナビバイトでは基本的に求人原稿を弊社が作成し、かつ掲載前に掲載可否審査および原稿審査をしております。 掲載可否審査に関しては部門を設け、具体的に以下の確認を行っております。闇バイトに誘致をしようとする人や企業はあらゆる手段ですり抜けていくことも想定されます。 そのような場合においても、早期発見・対応できるよう、上記施策に加えて求職者の方への注意喚起を行い、利用者の皆様に安心して安全にご利用をいただける環境を提供してまいります」 『求人ボックス』などを運営する、株式会社カカクコムの担当者は、「闇バイトが連想されるような求人を目にすることはある」と明かす。そのうえで、「ガイドラインに沿って闇バイトに限らず、一定の確認を行っています」と話す。 「シグナルやテレグラムなど秘匿性の高い通信アプリで連絡を取るといった内容が書かれているものや、時給や日給が世間一般的な範疇から逸脱した金額のものは、特に注意しています。確認は主に掲載前に行われますが、掲載後においても、問合せがあれば当社で事実確認を行い、適切な確認ができなかった場合には掲載を中止することがあります。 詳細をお答えすることは控えますが、諸条件が各種関連法制に違反していないか、いわゆる釣り求人などに当たらないか、業務の内容が犯罪への関与となるような違法なものでないか、といった観点でも確認を行っております。 企業についても実在性や本人性の確認を含めた審査をしています」 『バイトル』を運営する株式会社ディップスも、「新規取引時に企業の与信審査を行っております。また、求人原稿掲載の際は当社の担当が確認し、掲載可否確認をしております」と担当者は説明する。 「万が一表面上顕在化されないような案件に対応するため、『バイトル』などのサイト上でユーザーから申告を受ける『闇バイト相談窓口』を設置し、『闇バイトチェックAI』を活用しています。 現時点では闇バイトと思われる情報掲載は、現時点でゼロ件となります。業務に見合わない報酬、実態のわからない業務内容の会社が募集の依頼があれば、企業実態の審査と業務ヒアリングを行い、掲載をお断りすることもあります」 一方で、大手アルバイト情報サイトの社員は、「現状はなかなか難しい」と頭を抱える。