コナンVS鬼滅? ベルばら、まどマギ、ヒプマイ、細田守新作! 群雄割拠の25年アニメ映画を占う
歴代最高うかがうコナン、鬼滅
灰原哀&黒ずくめの組織&阿笠博士、服部平次&遠山和葉&怪盗キッドといった古参キャラクターにフォーカスする方式をより強め、新作を発表するたびに興収が上がる驚異的な伸び率を誇る劇場版コナン。4月18日公開の劇場版「名探偵コナン 隻眼の残像(フラッシュバック)」では、毛利小五郎と長野県警の面々による新旧人気キャラクターが活躍する予定。本シリーズは「興収&動員のブーストになる入場者プレゼントを行わない」「原作とのリンク&キャラ理解度が濃く、深い」といった特徴があり、原作ファンからの支持率も高い印象だ。作品のクオリティーに対する信頼も厚いとなれば、最高興収となった「100万ドルの五稜星」に匹敵する数字にも期待が高まる。 そして、「劇場版『鬼滅の刃』無限城編」。コナンが劇場版オリジナルストーリーなのに対し、「鬼滅の刃」シリーズはアニオリ(アニメオリジナルの演出・パート)こそあれど、基本は原作準拠の内容。ただ、歴代興収1位となる400億円超という数字をたたき出した「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」も同じ仕様であり、本作を超える/並ぶには、やはり本家しかないのではないか。しかも今回は、最終決戦となる「無限城編」を全3部作で描くという。人気キャラクターも集結する内容となっており、特大ヒットの起爆剤は既にそろっているといっていい。ちなみに「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」が公開された20年、劇場版「名探偵コナン」は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で公開を延期。どちらも東宝配給作品のため競合というと語弊があるかもしれないが、コナンVS鬼滅の直接対決に注目したい。
広いファン層にアピール「ガンダム」ルパン」「ドラえもん」「まどマギ」
1月17日には「機動戦士Gundam GQuuuuuuX Beginning」が公開。こちらはテレビアニメの放送に先駆けて再構築した先行上映版だが、ガンダムシリーズの強さ、さらにはサンライズとカラーという2大スタジオがコラボし、「エヴァンゲリオン」シリーズや「シン・ゴジラ」の庵野秀明が脚本、デザインワークス、絵コンテを手掛ける話題性も十分。また、あの「ベルサイユのばら」の完全新作となる劇場アニメが1月31日に劇場公開。原作漫画は50年以上愛される長寿作品であり、往年のファンが劇場に押し寄せる可能性を秘めている。 さらに、「ルパン三世」の完全新作となる劇場版「LUPIN THE IIIRD THE MOVIE」(仮)も年内公開を予定。2D劇場版アニメーションとしては、1996年公開の「ルパン三世 DEAD OR ALIVE」以来約30年ぶりとなり、ファンにはうれしいところ。さらに「ルパン三世」シリーズはファン層が幅広いという特徴もあり、劇場観賞のハードルが低めということもプラスに働くかもしれない。 盤石といえる「ドラえもん」は、「映画ドラえもん」シリーズ45周年記念作品である「映画ドラえもん のび太の絵世界物語」(3月7日公開)でヒットを狙う。ゲスト声優には鈴鹿央士、主題歌はあいみょんが務める予定だ。そして、ファンにおいては長らく待ち望んでいたであろう「まどマギ」の新作「劇場版 魔法少女まどか☆マギカ ワルプルギスの廻天」が冬に公開予定。興収20億円以上を記録した「劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 新編 叛逆の物語」の正統続編にして12年ぶりの新作映画であり、こちらも注目作の一角を担っている。