劇場アニメ「ルックバック」主演の河合優実と吉田美月喜が語る「物語が持つ力」――「人生を救うこともできる」
吉田:私も声の重要さを理解するという意味でとても大切な作品になったと思います。今まで映画のナレーション部分がすごく苦手だったんですよね。声に感情を乗せてるつもりでも変わってないと言われることもよくあったりと声にコンプレックスを持っていて。でもこの作品に出会って、少なからず自分の声を肯定できたんです。だからこの経験を活かして、これからは身体だけじゃなくてもっと声を意識したお芝居をしていきたいなと思いました。
――最後に劇場アニメ「ルックバック」の見どころを教えていただけますか?
河合:声優を演じる時に見た映像はまだラフの段階だったんですが、押山監督の作るアニメーションが本当に素晴らしくって。漫画だからできると思っていた表現が、その質感は変わらず、動くことでより魅力的になっていたんです。漫画「ルックバック」に生命力を注ぎ込んだシンプルかつ最高の映像だと思うので、何より押山監督のアニメーションを知ってもらいたい気持ちが大きいです。そして限られた時間のパーソナルな映画ではあるんですけど、自分の人生の中できっと思い当たる節がある物語だと思うので、漫画をチェックしてなかった人にも観てほしいですね。
吉田:劇場アニメ化の発表があったときの皆さんの反応を見て、改めてこんなにたくさんの人に愛されている作品に関わることができたんだと実感しました。予告を見て「漫画の世界がそのまま動いている」と喜んでいる方もたくさんいたので、きっとその期待を裏切らないものになっているんじゃないかなと思います。少女たちの生きる力や情熱の向け方は、私自身羨ましく感じるほどに素敵なので、原作ファンのみならずいろんな人に共感してもらえると信じています。
PHOTOS:TAKUYA MAEDA(W)
■劇場アニメ「ルックバック」 6月28日全国ロードショー 出演:河合優実、吉田美月喜 原作」藤本タツキ「ルックバック」(集英社ジャンプコミックス刊) 監督・脚本・キャラクターデザイン:押山清高 アニメーション制作:スタジオドリアン © 藤本タツキ/集英社 © 2024「ルックバック」製作委員会 https://lookback-anime.com