<独自>「岡三証券」雇用上限年齢を撤廃へ 70歳でも支店長に【WBS】
岡三証券は来年度から、現在は65歳となっている雇用の上限年齢を撤廃し、年齢にとらわれない人事制度を導入することがテレビ東京の取材でわかりました。本人の能力次第では、給与水準を下げることなく、70歳でも支店長を務めることが可能になります。 三重県にある岡三証券の鈴鹿支店。オフィスには「PATH TO VICTORY(勝利への道)」と大きくスローガンが掲げられています。 「営業を徹底することで、五大証券の一角に入っていけるように、みんなで頑張っていこうと」 そう話すのは谷田和之支店長(62)。2年前に定年退職したものの、今も嘱託で支店長として働いています。 「一度定年退職したからというしがらみは感じていない。活気ある支店長に指導してもらっている」(入社6年目の社員) 取材したこの日、谷田支店長と営業に回ったのは今年定年退職したばかりの濱野郁夫さん(60)。濱野さんも嘱託社員として働いています。 岡三証券は来年4月から雇用上限年齢(現行65歳)を撤廃します。そのため、能力や成果次第では、例えば70歳でも支店長として働けるようになるといいます。 このような制度に客は「若い人は不安。2人は経験豊かだし60歳とか65歳で中に入っていたらもったいない」と話します。 現在は62歳の谷田支店長。今年入社したばかりの新人の教育という重責を担っています。 「60歳になって、(今後は)バックサポートという気持ちになったところから、再度現場に復帰する。『やらないと』と、新たに力が湧いた。ベテランの社員が今後の仕事をこなしていく上でも非常に励みになっているのではないかと考えている」(谷田支店長) ただ、人手不足が理由で、雇用の上限年齢を撤廃したわけではないといいます。 来年からは新入社員の初任給を現在の25万円から30万円に大幅に引き上げるなど、年齢や勤続年数に関係なく、能力に応じて人材の登用や抜擢を行う方針です。 「30代の支店長が増えると同時に60代を超えた支店長が活躍する。この実績を積み重ねていくと文化になる。若い人はもっと活躍できるようにしないといけないし、シニアはもっと長期間、あるいは報酬も減らないで増えることもあるようなインフラやプラットフォームを経営は提供しなきゃいけない。それは経営の最大の役割だと思う」(岡三証券グループの新芝宏之社長) ※ワールドビジネスサテライト