ヤンキース、因縁の山本由伸に7回途中1失点…米メディア「コール超えの494億円」は間違えではないとあらためて強調
◇26日(日本時間27日) MLBワールドシリーズ第2戦 ドジャース4―2ヤンキース(ロサンゼルス) ◆似てる?大谷翔平がアップした山本由伸にそっくりな…【画像】 ヤンキースは敵地のワールドシリーズ(WS)第2戦でドジャースに敗れ、まさかの連敗発進。ドジャースの先発右腕・山本由伸(26)に対し、7回途中までソロアーチ1本のみで1安打1得点に抑えられた。山本はWS初登板で初勝利。大谷翔平選手(30)は3打数無安打で四球と三振が一つずつあり、二盗失敗の際に左肩を亜脱臼した。 ヤンキースは因縁の相手に牛耳られた。昨年12月、ヤンキースのキャッシュマンGM、ブーン監督とブレーク投手コーチは米大陸を横断し、ロサンゼルスでトレーニングする山本由伸を訪問。オリックスからポスティング(入札)制度でメジャー挑戦する右腕との契約交渉に臨んだ。 だが結局、山本はヤンキースのエース右腕ゲリット・コールの総額3億2400万ドル(約492億5000万円)を超える投手史上最高額の12年総額3億2500万ドル(約494億円)でドジャースと契約。ヤンキースの提示は総額3億ドル(約427億5000万円)どまりだったと伝えられ、当時の米一部メディアは「ヤンキースとしては、エースの金字塔となった金額をメジャーで1球も投げていない新戦力に超えさせるわけにはいかないという『足かせ』があった」と報じた。 風当たりも強かった。山本の契約から約1カ月後、当時ジャイアンツ(現アスレチックス)のストリップリング投手は「ドジャースがやったことは、言わせてもらえれば『悪役モード全開』だ。ヤンキースは『どうすれば、メジャーで1球も投げたこともない投手にうちがゲリット・コール並みの金を支払えるんだ?』って思っているはずだ。それでも、ドジャースは払った」と、敵意をむき出しにした。 だが、全米中継局FOXのジョー・デービス実況はこの日、あらためて超大型契約の正当性を強調。「山本がドジャースと投手史上最高額で契約したとき、人々は『一体全体、そんなに稼げるくらいのことをやったのか?』と思っていました。ですが、当時の彼は日本プロ野球の投手史上で最高の3年間を送っていたのです。3年連続投手3冠、3年連続MVP。サイ・ヤング賞に相当する沢村賞のみならず、MVPです。だから、記録的な契約額はシンデレラストーリーなんかじゃないんです。ドジャースはWSで、大舞台で投げてもらうためにこそ、札束を積み上げたのです」 そして、その言葉通りに山本は最大の舞台で価値を証明した。(写真はAP)
中日スポーツ