「ドル高・円安」進行で〈1ドル=151円91銭水準〉をうかがう展開に…「ドル円相場の方向性」を再考する【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】
米利下げは年3回、日銀はマイナス金利解除後年内利上げなしを予想、ドル円は年末146円へ
弊社は米金融政策について、最初の25ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)の利下げは5月と予想していましたが、米景気の底堅さを踏まえ6月に変更しました。ただ、2024年の利下げは四半期に1回、25bpずつ、年内は合計3回との見方は維持していますので、弊社の予想とFF金利先物市場の織り込みに差が生じなければ、ドル円はここからドル高・円安にも、ドル安・円高にも、大きく振れる公算は小さいとみています。 日銀の金融政策については従来通り、4月にマイナス金利の解除で異次元緩和は終了、年内は利上げなしとの予想です。これらを踏まえ、年末に向かって米国の10年国債利回りは緩やかに低下する一方、日本の10年国債利回りの上昇は小幅にとどまるとみており、日米10年国債利回り格差が縮小に向かうことでドル円も緩やかにドル安・円高が進行し、年末の着地水準は現時点で146円を見込んでいます(図表2)。 (2024年2月22日) ※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『「ドル高・円安」進行で〈1ドル=151円91銭水準〉をうかがう展開に…「ドル円相場の方向性」を再考する【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】』を参照)。 市川 雅浩 三井住友DSアセットマネジメント株式会社 チーフマーケットストラテジスト
市川 雅浩,三井住友DSアセットマネジメント株式会社
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