「母親からの虐待、学校でのいじめ、親族からの性被害」毒親育ち発達障害の女性が、ストリートピアノで人生を乗り越えるまで
毒親育ちで発達障害のピアニストゆきさん(@miniminimini918)。現在23歳で、東京都庁展望台に設置している誰もが自由に弾けるストリートピアノで演奏を披露し注目を集めています。 【動画】ストリートピアノの演奏を聴く その華麗なる演奏とは打って変わって、母親からの虐待や親族から受けた性被害…そして、幼少期から受け続けてきたいじめなど壮絶な人生を送ってきたといいます。過去の苦悩や抱えている病気のこと、また今後の抱負などを、ゆきさんに聞いてみました。
3歳からピアノを始めた 幼少期、小学校受験を強いられ勉強漬け
──お母さんは子どもに対して過剰な教育やしつけを強いるいわゆる「毒親」だったとのこと。ピアノもお母さんの希望から? 「そうですね。3歳からピアノを始めました。きっかけは、お友だちがピアノを始めると聞いて自分もやってみたいと思っていたこと。また母が自分が途中までしかできなくて悔しい思いをしたから私にやらせたいという理由もあったんです。19歳まで習っていましたが、うまく弾けないと母から体罰や暴言を受けるなどスパルタレッスンでした。辞めたいと言ったら馬乗りになって暴力を振るわれたこともあります」 ──幼少期から虐待を受けていたのですね。 「幼少期から小学校受験をさせられて、ずっと勉強漬けの日々。できないと叩かれたりしました。受かったのですが、通うには遠く私が嫌がったことから、結局地元の公立小に通うことに。でも私は発達障害の傾向が強く、人とのコミュニケーションがうまくいかなくて、小学校からいじめを受けました。途中、横浜から東京へ引っ越して転校したのですが、そこでもいじめに遭って。『泥棒した』『特別支援学校に行ったほうがいい』などと言われたり。学校でいじめに遭っていることを母親に相談しても何もしてくれなかったんです。発達障害も親が認めず。病院に行かずそのまま放置されました」
小中高もいじめられ続けて、中3の時にクラスメイトから「死ね」と言われた
──中学生の頃もいじめに? 「はい。集団でいじめられました。中学3年生の時には、クラスメイトなどから『死ね』とか言われて…通りすがっただけで偶然を装って肩をぶつけられたり、机がなくなったり。担任からもペーパーテストの成績が良くても内申を下げられたり。それに母親が学校の給食費を払ってくれなかったので、先生から怒鳴られたり体罰されたりとか。先生からもいじめられていました。部活は母親が決めたテニス部に入ったのですが、リーダーの女の子からボールをぶつられたりしていじめを受けました。また中学生になっても何もかも親が管理。携帯電話も持たせてくれない、部活も母親が決めて。テレビを観たり、漫画を読んだりも全て禁止されていました」 ──高校に進学した時は。 「高校も母親が決めたところに入りました。そこでもいじめがあって。私立高校だったのですが、机がなくなったり、物を壊されたりと。それに母親から高校は『奨学金で行け』と言われたり。でも最終的には父親が払ってくれましたが」 ──また親族からは性被害を受けたとか。 「はい。親族からレイプされました」 ──高校までも壮絶な日々。大学に進学してからは。 「大学も母が決めた私立大に入学。母親からの暴言も続き、入部したテニス部でもいじめられました。大学履修科目も決められ、髪型服装化粧も禁止。大学生になっても奴隷のような生活を続けていました。学校でもいじめられるし、親ともうまくいかない。なので、援助交際、一度は“パパ活”に走りました。そうしたらパパ活相手にストーカーされて。実家を特定され、援助交際をやっていることが母親にばれたんです。母親に怒られ無理やり坊主にさせられて…この家にいたら死ぬ、と思い家出をしました」