「便利なピッチャーだよ」球界OBが予想するFA右腕、中日・福谷浩司の移籍先&起用法とは
中日から国内FA権を行使した福谷浩司の争奪戦が過熱している。 今オフはソフトバンクから国内FA権を行使していた石川柊太のロッテ入りを皮切りに、広島から海外FA権を行使した九里亜蓮がオリックスへ移籍。さらに、レッドソックス傘下3AウースターからFAとなった上沢直之のソフトバンク入りが発表されるなど、動向が注目された先発投手の移籍先が続々と決定した。 【動画】相手に絶望を! 中日守護神マルティネスの快投シーン 福谷を巡っては中日残留の可能性を含め、ヤクルト、日本ハムが獲得に動いていると報じられている。福谷はプロ12年目の今季、8試合に登板して3勝1敗、防御率3.72という成績を残してFA宣言。人的、金銭の補償が不要のCランクとみられ、人気が集まる要因の1つとなっている。 注目される福谷の動向に関し、球界内からも様々な考察の声が出ている。現役時代は大洋(現DeNA)で活躍、引退後は日本代表コーチも務め、現在は野球解説者として活躍する高木豊氏は12月18日に自身のYouTubeチャンネルに「【FA動向】中日福谷投手を日本ハムが獲得調査!!上沢復帰かなわず投手補強へ…『新庄監督なら化ける可能性あり!!ヤクルト・日本ハム・中日の争奪戦について語ります!」と題した動画を更新。福谷の移籍先ついて独自の見解を示している。 高木氏は福谷について「(先発)ローテーションにしっかり入って投げた経験はない」と指摘しつつ、中継ぎや抑えの経験があることから「便利なピッチャーだよ」と評価。また、今季は4試合に先発して3勝を挙げていることから「しっかりしたものを持っている」と先発としても一定の評価を与えた。 移籍先については「日本ハムに行く気がする」とコメント。その理由として郡司裕也やA・マルティネスといった「中日出身者」が多いこと、新庄剛志監督が新加入の選手にチャンスを与えることから福谷にとって「働きやすい環境」だとした。また、環境を変えたいならこれまでのセ・リーグではなくパ・リーグに行くとの見方を示した。 一方、日本ハムの先発陣の顔ぶれは強力。すでに開幕投手に指名されている金村尚真をはじめ、伊藤大海、加藤貴之、山﨑福也などがいることから「無理して福谷のために(先発の)穴を開けることはしない」と断言。中継ぎでの起用が濃厚とした。 高木氏は移籍先候補としてヤクルトの名前も挙げ、「ヤクルトの方が先発の枠という意味では勝ち取れるチャンスがある」とし、福谷が先発希望の場合はヤクルト入りの可能性もあるとした。 今オフ、FA宣言選手で唯一所属先が決定していない福谷。経験豊富かつ起用法問わず活躍することから、福谷の決断に注目が集まる。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]