【バイクサバイバル術】第1回:車線内のどの位置を走るかを考える
車高の高い四輪車の後ろを走行する場合
最近の四輪車はミニバンなど車高の高い車が多く、バイクで後ろを走ることになると前方の視界が妨げられる。こうした車高の高い四輪車の後方を走行する際、何に気をつけるべきだろう? ここでは車高の高い四輪車の後ろについて交差点に進入している。対向車線には右折車がおり、信号は青なのでこちら側の車線の車列が切れれば右折してくるだろう。ここで気をつけたいのは、この対向車に自車の存在を認識させることである。車高の高い四輪車の左後ろを走行していると、対向車からは死角に入って見えないことがある。特に車間が詰まっていると完全に死角となり、前の車が通過した途端に右折してきて右直事故になる可能性が高い。 この場合しっかり前走車との車間距離を取ることと、車線内の真ん中から多少右寄りを走ることで対向車から視認されやすくなる。ただし、そのまま交差点に進入すると右折車との距離が近くなってしまうので、右折車から視認されつつ安全な距離を保てる位置で交差点内を通過するようにしたい。
ここでは5つのシチュエーションについて考えてみたが、実際に公道を走行する場合は様々な要素が組み合わさって無限とも言えるシチュエーションが発生する。その状況の中で自身を守るためには、できる限り多くの情報を収集し、それらの動きを予測した上で適切な位置で自車を走行させることが重要だ。ただし、考え過ぎると怖くて公道など走れなくなってしまうので、効率的に重要な点を見出していけるようにしたい。
後藤秀之