ルイ・ヴィトン流ドレスアップ術 煌めきコーデの極意、「クルーズコレクション」から
連載《ファッションハック》Vol.40
年末年始のホリデーシーズンはパーティーやお呼ばれイベントが増えることもあって、ドレスアップの機会も多くなる時期です。節度をわきまえた「きちんと感」を保ちながらも、華やいだ場面にふさわしい雰囲気をまといたいところ。煌(きら)めきを帯びた装いはゴージャス感を印象付けやすく、ときめきも呼び込みます。 【写真を見る】記事で紹介している魅力的なルックの数々はここからチェック! 着こなしのポイントは派手さを遠ざける控え目なバランス。パリ・コレクションを代表するラグジュアリーブランド「LOUIS VUITTON(ルイ・ヴィトン)」の2025年ウィメンズ・クルーズコレクションから、煌めきアイテムを取り入れた上手なドレスアップ術をおさらいしていきましょう。
■クルーズコレクション、社交の場での着映えに定評
最初に「クルーズコレクション」の位置付けを整理しておきます。 「リゾートコレクション」や「ホリデーコレクション」とも呼ばれるクルーズコレクションは、通常の春夏・秋冬コレクション以外の時期に向けて用意されるコレクションです。 リゾート地やクルーズ旅で着るのに向いたテイストが多いことから、このように呼ばれています。リゾート先や旅客船上は社交の場でもあり、人前にふさわしい着映えもクルーズコレクションの条件。だから、ホリデーシーズンのおしゃれにもなじむルックが多くそろっているのです。
■ジレ×フリンジスカート、きちんと感あるドレッシー
ドレスアップが求められる場面では大抵、しっかり暖房が入っていて、意外に室内は汗ばむほどに暖かいものです。 欧米のおしゃれ達人はこういう温度設定に慣れていて、分厚いコートはクロークに預けて一気に身軽な姿へ「脱皮」します。こういうスイッチングに重宝なウエアがジレ(ベスト)です。 日本で育ったフランスの俳優、ステイシー・マーティンは襟付きのヘリンボーン柄ジレでファッションショー会場に現れました。 ジレの品格を印象付けているのは、上質なツイード生地の素材感。上から白ベルトを巻いてメリハリを引き出しています。どちらも小ぶりのイヤリングとバッグで控えめなつやめきを添えました。 スカートはフリンジ状になったフリルが流れ落ちるよう。スリットよりも優しげで、上品な肌見せに仕上がっています。スリーブレスで腕が出ていても、襟があると、ドレッシーな雰囲気に。お呼ばれシーンにふさわしい「きちんと見え」がかないます。