ネタ高騰で寿司店悲鳴 衝撃の値上がりはシャコ「大トロ並み。探しても見つからない」海水温上昇で魚介類ピンチ
CBCテレビ
世界の環境変化が私たちの「食」に大きく影響します。その中でも今、深刻な打撃を受けているのが、魚介類。原因は海水温の上昇でした。 【写真を見る】ネタ高騰で寿司店悲鳴 衝撃の値上がりはシャコ「大トロ並み。探しても見つからない」海水温上昇で魚介類ピンチ 5日、お昼時に訪ねたのは創業76年、名古屋市東区にある「桜すし本店」です。 約40種類の寿司ネタが並んでいました。 ランチメニューの一番人気は、「寿司ランチ黒潮 普通盛」。握りのマグロやイカ、玉子やエビなどこのボリュームで、1150円です。しかし、今、異変が続いているそうで。 (桜すし本店 長嶋宗廣社長) 「(魚が)本当に高い。びっくりするくらい高い」 ランチにも入っていたモンゴウイカ。コロナ前の原価は1キロ約900円だったのが、現在1400円ほどに。さらに。 (長嶋社長) 「ヤリイカです。これもけっこう値上がりしてます」 ヤリイカは1キロ、2500~3000円だったのが、現在は2倍以上の5000~6000円に跳ね上がっているとのこと。その理由は、やはり。 (長嶋社長) 「一番は海水温の上昇」 ■「海水温1度の上昇は人に置き換えると約4度…」 社長の長嶋さんによると、魚にとって海水温の1度の上昇は、人に置き換えると約4度の上昇に感じるような深刻な状況だということで。 (長嶋社長) 「服を着られない魚は移動するということ。だから今までとれていた漁場からいなくなってしまう」 他にも驚く値上がりというのが… (長嶋社長) 「愛知県のタコになります」 コロナ前、タコは1キロ約1500円で仕入れていたそうですが、いまは倍以上で3000円を越えています。 安い魚の代表だったと言うコハダ。1キロ約1000円だったのが、いまは3倍の約3000円に。 また、味噌汁に欠かせないアサリは、愛知産が1キロ約1000円だったのが今は約2500円だといいます。 ■衝撃の値上がりはシャコ「大トロ並み」 そして、衝撃の値上がりだという寿司ネタが。 (店員) 「シャコですね」 (大野記者) 「ウマイ!甘い!これが今、高い?」 (長嶋社長) 「シャコは今、(大)トロ並み」
なんと、コロナ前は1キロ、2000円ほどだったのが、現在は6000~8000円ほどの仕入れ値に。 (長嶋社長) 「(シャコは)高級を超えて、超高級魚。探しても見つからない」 もう企業努力で提供する寿司の価格を抑えることは困難に。 (長嶋社長) 「コロナ後、2回値上げさせていただきまして、1回につき7%前後。10月に値上げをお願いした」 ことし10月からはすべてのメニューが平均7%の値上げに。さきほどの「寿司ランチ黒潮 普通盛」も1050円から1150円に値上げです。 (長嶋社長) 「本当に心苦しい。みなさんにもっと安く、たくさんお寿司を食べてもらいたいと本当に思っている」
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