“代表50ゴール”も決めたケイヒルの後継者が見つからない アジア杯制覇へ豪州代表に続く悩み
絶対的なセンターフォワードは見つからない
昨年のワールドカップ・カタール大会でベスト16に入り、勢いそのままに来年1月のアジアカップでも頂点を狙うオーストラリア代表。カタール大会のベスト16入りも偶然ではないはずで、ワールドカップでは決勝トーナメント1回戦で優勝したアルゼンチン相手にも善戦していた。日本としても油断できない相手だろう。 しかし、オーストラリアにも課題は残っている。相変わらず、ティム・ケイヒルに代わる絶対的なセンターフォワードが出てこないのだ。 ケイヒルは中盤もこなす選手だったが、抜群のエアバトルの強さを武器に最前線でも長くプレイした。その厄介さは日本のサッカーファンも嫌というほど理解していることだろう。 現地メディア『FTBL』も、「代表最多得点記録を持つティム・ケイヒルが2018年に引退して以来、後任探しが困難を極めている」とアジアカップへの課題を取り上げている。 例えば町田ゼルビアの一員として今年のJ2で10ゴールを奪ったFWミッチェル・デュークも代表メンバーだが、32歳と決して若い選手ではない。それは長く代表を支えてきたマシュー・レッキー(32)、クレイグ・グッドウィン(31)も同じで、特に今季のレッキーは怪我で出遅れている。アジアカップまでにコンディションが戻るかも不透明だ。 ノルウェーのヴァイキングでプレイする25歳のニコラス・ダゴスティーノ、スコットランドのハイバーニアンでプレイする30歳のマーティン・ボイル、イングランド2部ミドルズブラのFWサミュエル・シルベラ(23)、期待の若手FWガラン・クオル(19)といった選手たちも所属クラブで得点を量産しているわけではなく、エースと呼べる選手は見当たらないか。 国内のメルボルン・シティでプレイする30歳のジェイミー・マクラーレンや町田のデュークらが候補となってきそうだが、アジアカップまでに答えは出るのか。やはり代表最多50ゴールを決めたケイヒルの存在は大きく、それに続く存在はなかなか見つからなさそうだ。
構成/ザ・ワールド編集部