韓米核協議グループ会議12月に開催…北朝鮮の核使用仮定した初の図上訓練も
韓米両国が12月4~5日に米ワシントンで第4回韓米核協議グループ(NCG)会議と第1回NCG図上演習を開催すると韓国国防部が28日明らかにした。 今回の会議と図上演習は国防部のチョ・チャンレ国防政策室長とアバクロンビー米国防副次官代行が共同主管する。両国のNSC、国防、外交、情報、軍事当局関係官が参加する。 双方は今回の会議で「韓米韓半島核抑止・核作戦指針」の完成後、▽保安・情報共有手続き▽危機・有事の際の核協議と戦略的疎通▽専用保安通信体系構築▽核と戦略企画▽通常兵器と核兵器の統合(CNI)▽演習、シミュレーション、訓練▽戦略的メッセージ発信――などNCGの課題の進展事項を点検する予定だ。 合わせて第1回NCG図上演習は韓半島の危機と有事の際の核・戦略企画に対し同盟がより深まり協力的で調整された政策決定ができるよう議論する予定だ。韓米は9月にはNCG模擬演習を実施した。模擬演習は汎政府次元、図上演習は国防分野次元の演習だ。 これと関連し韓国国防部の金竜顕(キム・ヨンヒョン)長官とオースティン米国防長官は先月30日にワシントンで第56回韓米安保協議会議(SCM)を開いた後に共同声明を発表した。共同声明には「今後合同演習には北朝鮮の核使用に対する対応を含む現実的なシナリオを盛り込むことに決めた」と明示した。SCM共同声明に核使用シナリオを合同演習に含むという「決定」が盛り込まれたのは初めてだった。「今後韓米合同演習時に北朝鮮の核使用状況を含めることについて議論していくことにした」という昨年の文言よりも踏み込んだというのが当時の政府内外の評価だった。現行の合同演習は核戦力ではなく通常戦力を中心に構成されている。 国防部関係者はこの日、「12月の第4回NCGで核と通常兵器の統合(CNI)の概念の草案をまとめ、韓米がともにするCNI図上演習を来年上半期の韓米合同演習時に合わせて実施する計画」と話した。CNIは韓国の在来式戦力と米国の核戦力を一体のように連係するいわゆる「一体型拡大抑止」を意味する。図上演習は北朝鮮の核・ミサイル挑発が実際に発生する状況を仮定して両国の軍当局者が対応シナリオを作っていく訓練だ。 例えば韓国のF35A、弾道ミサイル「玄武5」を米国の核戦力と組み合わせて運用したり、NATOのSNOWCAT訓練のように米国の核作戦を韓国の戦力で支援する案を構想できる。韓国が通常兵器・核兵器両用航空機(DCA)を導入しB61系列重力爆弾のような米国の戦術核を運用する可能性も提起される。