ファンの観戦環境も世界基準に。“聖地”が陸上競技場という発想には苔が生えつつある
自任する聖地で堪能したかったはずだ
鹿島対名古屋のJ30周年記念試合は聖地・国立で開催されたが、世界基準を考えるならサッカー専用スタジアムの整備が必要だ。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)
コロナ禍の到来とともに新横浜方面から足が遠のいている。 本来サッカー観戦は、現場が中継を圧倒するものだ。だからファンは高い入場料を払ってでも生観戦を望む。ところが日産スタジアム(横浜国際)の観戦環境は、どう見てもDAZNに負けている。 2002年日韓ワールドカップ決勝以来、ここでは数々のビッグマッチが行なわれてきた。クラブワールドカップでは、黄金期真っ只中のバルセロナが戦い90分間を通して攻め続けた。だが正面右寄りに設置されている記者席からは、遠い方の半面での出来事がまったく把握できない。結局慌てて近くのモニターを探して確認するしかないので、それなら最初からテレビの大きな画面の前に陣取る方が便利だ。 Jリーグ30周年スペシャルマッチと銘打たれた対名古屋戦で、鹿島サポーターが抗議を表明した。鹿島の記念試合を、わざわざ東京で、しかも観戦環境が落ちる陸上競技場で開催さ
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