女子サッカー・澤穂希が引退会見【全文3】
宮間選手にはどんなことを託したいか
司会:では、一番奥の方。 朝日新聞:朝日新聞のシミズです。澤さん、なでしこではなくて、例えばINAC神戸だけで現役を続けるとかっていう選択肢っていうのは、今回なかったんでしょうか。 澤:なかったです。 朝日新聞:それはやはり澤さんにとっては、サッカー、イコールなでしこという意識だったからでしょうか。 澤:そういうことよりもう本当に、自分の体もやっぱりしんどいし、心も、モチベーションを持つのもやっぱり大変で、で、たぶん皆さんがもしかして想像している以上に、やっぱり心と体を一致さしてトップレベルでやるっていうのは本当に簡単なことではなくて、今回も自分自身、正直本当にもう厳しいな、難しいなって本当に思ったので、なでしことかだけじゃなくてINACのほうでももう本当にいっぱい、一生懸命自分の中でもやってきたなっていう思いがあってのこの決断です。 朝日新聞:心と体の不一致というお話をされてました。心については先ほどおっしゃったように優勝があり、バロンドールがあり、ある種これ以上上を目指すのが難しい、目標を見いだすのが難しいというのがあったと思うのですが、体では具体的にどういう、自分の中で苦しさっていうのがここ数年ありましたか。 澤:冬になるにつれて、やっぱり体もちょっと痛いところが出てきたりだったりとか、やっぱり回復するのも若いときに比べれば遅いですし、体がやっぱり今までちょっと足が出てたところが出なくなったりとか、やっぱり自分の中でちょっと、今までとは本当にベストな状態でやってるときの体と比べると、やっぱりちょっとっていうのは感じてました。 朝日新聞:最後に。澤さん、常に若手の選手たちのことを気にしてました。今こうやってサッカーができてるのは当たり前ではないっていうことを分かってほしいとおっしゃってましたが、そういう今までの流れを踏まえて、若手たち、若手の選手たちに掛けたい言葉、残したいメッセージがあれば教えてください。 澤:本当に先ほども言いましたけど、やっぱ結果が全てですし、これからリオもありますし、東京オリンピックもありますし。本当に、今の若い子はやっぱり遠慮してる部分が多いなっていうのはすごく感じるので、本当にのびのびやってほしい気持ちもたくさんありますけど、やっぱり勝負、結果にこだわって、よりいっそう頑張ってほしいなとは思ってます。 司会:では、その。ブラウンの。 日刊スポーツ:大事な仲間の1人が宮間選手じゃないかと思うんですが、たぶん彼女にも澤さんの口からお伝えになったと思いますがそのときのことと、宮間選手はなでしこのことをこれからも継承していく大事な1人だと思いますけど、どんなことを託したいと思いますか。 澤:あやには自分の口からちゃんと伝えました。でもあやは何も言うことないって。もう、本当にでもありがとうって、一緒の時代に一緒にサッカーができたことを本当にうれしく思うっていうのは言ってくれました。 で、今後さらにあやが、やっぱり責任感強い子ですし、1人でいろんなものを背負わなければいいなっていう心配と、そしてやっぱりリオでも大活躍してほしいなという期待もしています。 日刊スポーツ:あと、今後のことは当然未定は当然だと思うんですけれども、少し遅れて新婚生活をちょっと楽しめんじゃないかなと思うんですけど、そこら辺の楽しみだとかはありますか。 澤:具体的に何をするっていうのは全く本当に、今の時点で決まってはいないんですけれど今後、夫婦らしい生活ができればいいなと思ってます。