君がいるだけでがんばれる 患者の治療やリハビリに寄り添うファシリティドッグ 各地のこども病院で活躍してるよ
「ハンドラー」とともに一つの病院に常勤
実際に医療現場に導入された後は、「ハンドラー」と呼ばれる人とファシリティドッグがペアとなり活動します。 現在、シャイン・オン!キッズでは、臨床経験のある看護師がハンドラーとなり、医療スタッフの一員として病院に常勤しています。同じハンドラーと同じファシリティドッグが繰り返し訪問することで、患者さんやその家族とのより深い信頼関係構築が期待できるからです。 また、個々の患者さんによって医療現場ごとにファシリティドッグに求めるサポートはまちまち。こういった面でも「臨床経験のあるその病院で働く看護師」であれば、カルテから情報を把握でき、そのときどきで患者さんの医療現場ごとに異なるニーズに対応しやすく、また院内感染対策などにも徹底できる利点があるからです。 「処置室で怖くて自分の足で歩いて入れなくなってしまった子どもでも、ファシリティドッグが一緒だと自分で歩いて入れるようになる子もいます。子どもたちにとって『やろう!』と決意できることは重要です。そしてこれらを促すことは、医師や看護師、作業療法士など現場のスタッフとの連携が必須で、この点もハンドラーを看護師に設定している理由の一つです」(担当者)
「ファシリティドッグ」が当たり前のように活躍できる社会を目指す
担当者はファシリティドッグの未来について、「ファシリティドッグが医療の基本ケアとして認められること、日本中の病院にファシリティドッグが当たり前のように活躍できる社会の実現を目指す」と言います。 ここまでの話を聞きファシリティドッグ導入で得られるメリットを考えると、子ども病院だけでなく、ゆくゆくは全世代の多くの病院に採用される日が来ると良いなとも思いました。 苦しい思いを強いられる患者さんに寄り添い、支援をするファシリティドッグ。まずは、その存在がより一層の注目を浴び、医療現場のニーズや意見と合わせて、さらなる可能性を見出していけると良いですね。 (まいどなニュース特約・松田 義人)
まいどなニュース