アメリカのテキサス州グレープバインにオープンしたサムズクラブ。

どこで買い物をするか決める時、消費者は利便性、商品の質、価格のトレードオフに直面する。 【全画像をみる】コストコに追いつけ！ ウォルマート傘下の会員制大型スーパー「サムズクラブ」の戦い方 ウォルマート傘下の会員制大型スーパーマーケット「サムズクラブ（Sam's Club）」のCEOクリス・ニコラス（Chris Nicholas）氏は、買い物客には3つ全てを手に入れてもらいたいとBusiness Insiderに語った。 アメリカのテキサス州にオープンした店舗は、ニコラス氏が「未来の買い物」に求めるものを体現している。ちなみに会計のためのレジはない。 テキサス州グレープバインにあるサムズクラブのハイテクな店舗の奥の、搬入口近くのメンテナンス・クローゼットには素朴な床磨きロボットが置かれている。 カメラとセンサーが在庫をチェックし、会社のコンピューターで最新の数字を更新する間、この自律型ユニットは毎日、床を掃除しながら通路を滑り抜けていく。 サムズクラブは膨大なデータ、新たなテクノロジー、そしてCEOのクリス・ニコラス氏が「デザイン思考」と呼ぶものを駆使して、会員制大型スーパーに対する"一般的な思い込み"に挑戦している。 「これが、ここがサムズクラブの未来の姿を表しているんです」とニコラス氏は一般的な店舗では会計のためのレジがある場所に立って、Business Insiderに語った。 オープンしたばかりのグレープバインの店舗は、ベルトコンベアとレジを廃止し、モバイルアプリとAIを搭載したコンピュータビジョンを採用した初めての店舗だ。 買い物客たちはアプリでスキャンして、支払いを済ませた商品でいっぱいのカートを押しながら、3つの青いゲートを通って駐車場へと向かっていった。 床磨きロボットのような情報源からのデータのおかげで、買い物客は店内で探しているものを見つけ、バーコードをスキャンし、アプリで支払うことができる。レジに並ぶことなく、全てのプロセスを完了することができるのだ。 サポートが必要な場合はタブレットを持った従業員が対応し、その場で会計を済ませることができる。 これらのシステムの多くはニコラス氏がCEOになる前からサムズクラブで開発が進められてきたものだが、今はこれら全てが調和して機能するかどうかは同氏の手腕にかかっている。