【新規調教師合格者】橋田宜長さん 父子3代で調教師に!目標「天皇賞・秋を勝ちたい」
JRAは5日、25年度調教師免許試験(新規)の合格者9人を発表した。全て調教助手で美浦は5人、栗東は4人が難関を突破。手塚貴徳助手(32)は父が美浦の手塚貴久師、橋田宜長助手(36)は祖父・俊三氏、父・満氏の背中を追いかけ、父子3代トレーナーの道へ。それぞれ新たな一歩を踏み出す。 海外の経験を生かしたい。橋田助手は祖父・俊三氏、父・満氏に続いて父子3代でJRA調教師になる。橋田助手は「父からは良かったね、頑張ったなと言ってもらいました」とホッとした表情を浮かべた。 早稲田大学在籍時の09年にドバイ留学。10年に日本から遠征し、アルマクトゥームチャレンジラウンド3で8着だったウオッカの走りに心を打たれた。「日本と世界の競馬の良さをつなぎたい。魅力あるこの仕事に携わりたいと思うようになりました」と振り返る。 2次試験3度目で合格。「一頭一頭、力を引き出せるようにスタッフと協力したい」と思い描く。勝ちたいレースは「天皇賞・秋」。父が管理したサイレンススズカは98年天皇賞・秋で左前脚を骨折、予後不良と診断された。「競馬場で見ていて凄く落ち込みました。ただ、オーナー(永井啓弍氏)がまたこういう馬を育てましょうと言ってくださったことが励みになりました」と明かす。続けて「春だけど祖父(73年タイテエム)、父(05年スズカマンボ)が天皇賞を制しているので父子3代で勝ちたい」と目標を掲げた。 ◇橋田 宜長(はしだ・よしたけ)1988年(昭63)10月4日生まれ、滋賀県出身の36歳。15年から栗東・橋田厩舎で調教助手。23年から中竹厩舎に所属。思い出の馬はスズカロング。「幼稚園、小学校の同級生だった藤岡康太さんと唯一、一緒に勝てた馬でした」。