トランプ氏の関税計画、カナダ産石油・ガスは除外も-ロス前商務長官
(ブルームバーグ): トランプ次期米大統領は輸入品に関税をかけるという自らの計画を実行に移すだろうが、カナダ産石油・天然ガスなどの分野には例外を設ける可能性が高いと、ロス前商務長官は指摘した。
カナダは米国にとって最大のエネルギー供給国。原油や石油製品、天然ガスが中心で、その規模は2022年に約1600億ドル(現在のレートで約24兆円)に達している。
ロス氏は公共放送CBCとのインタビューで、「われわれはカナダから多くのエネルギーを輸入しており、次期大統領がそれに課税する意向とは思えない。コストを押し上げるだけで、米国の雇用拡大には何も役立たないからだ」とした上で、「懸念が過剰に膨らみがちだろう」と述べた。
トランプ氏は「関税」を「辞書の中で最も美しい言葉」と呼び、自身が掲げる保護貿易主義的な貿易戦略が米国の製造業を後押しすると表明している。
ロス氏は17-21年に商務長官を務めた。この時期にトランプ政権は中国やカナダ、メキシコ、欧州連合(EU)から輸入される鉄鋼とアルミニウムなどに追加関税を導入した。
原題:Trump Is Likely to Exempt Canada’s Oil From Tariffs, Ross Says(抜粋)
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Curtis Heinzl