候補者数も論点も多様な自民党総裁選!どこに注目する?
YouTube「選挙ドットコムちゃんねる」では、毎週選挙や政治に関連する情報を発信中です。 2024年9月16日に公開された動画のテーマは「自民党総裁選の争点は?経済?解散?党改革?多様性?」。 ゲストに元衆議院議員で弁護士の菅野志桜里氏をお迎えし、自民党総裁選の注目争点についてお伺いしました。史上最多の立候補者となった自民党総裁選。候補者も論点も多い中、注目ポイントはどこ?菅野氏がわかりやすく解説します! 【このトピックのポイント】 ・総裁選候補、この人に注目! ・総裁選の争点は? ・決選投票は誰になる?
総裁選はこの人に注目!ポイントは?
総裁選告示前には10人以上の候補の名前が上がっていましたが、9月12日の告示日に過去最多となる9人が立候補しました。 立候補者の注目ポイントは、立憲民主党の代表選と同様「党の弱みを乗り越えられるか」。自民党で言えば、夫婦別姓など人権の問題だと菅野氏は指摘します。 菅野氏が注目するのは小泉進次郎氏です。「選択的夫婦別姓をど真ん中に置いている。人気がある小泉さんだから取れるリスク」とコメントします。 ほかの候補者でも一般的な良識のある人権感覚を持っている人はたくさんいる、と語る菅野氏ですが、「その中で、自民党内でリスクをとって実現しようとする人は限られている」と指摘します。 菅野氏「自分は人権感覚はあるけれど、党内の調整に重きを置くタイプの方もいますよね。実際総理になった時に、どこまでやってくれるかな、という感じもしなくもない……」 MC鈴木邦和「難しい課題を解決するためには、総理としての人気、支持率がないと突破できない現実がありますね」 党内での支持基盤がネックになっているのでは、と指摘するのが石破茂氏。「石破さんを活用せずに総理にしないまま時代が終わっていくのは、日本としてもったいない」と菅野氏は訴えます。 MC鈴木「石破さんが優れているポイントは?」 菅野氏「やっぱり私心がない所だと思います。私心がないのは有権者に支えられ、選挙に強くあることができるから、議席より志に向けて政策を打ち出せる」 続いて、高市早苗氏。 立候補会見を見たという菅野氏は、高市氏に対し「政策の具体性では1、2を争う印象を受けた」と高い評価を示します。また、「ニッチなテーマをきちっと短い時間で重要性を伝えてみせるのは政治家には必要な能力」とし、かなり鍛えられている印象を受けたとコメントします。 保守層の支持基盤が強い高市氏ですが、「政策の蓄積があり、割と違う考えの人に対してもそれはそれ、一定程度の懐の深さや寛容さがひとつひとつの言葉の中にしっかり埋め込まれている」という点も評価しました。 河野太郎氏は、原発に関する主張を修正しています。麻生派を背景に戦うためでしょうか。 菅野氏は「政治家が変わっていくのは悪いことではない。真剣に誠実に説明するかどうか。変化していくのは、私は政治家の魅力だと思ってます」とコメントします。 MC鈴木「社会の状況や時代が変わっていく中で、日本のエネルギーが置かれる状況も3年で大きく変わった。25年同じ主張では困るわけですよね」 エネルギー政策についての説明の是非、派閥の支援の是非は人それぞれとしながら、「河野氏なりに、自分の筋を通しているのかなという感じはする」と分析します。 「総裁選は、今まで知られていない良い政治家を知る機会にもなっている」と語る菅野氏は、「派閥がないからこそ、実力本位で名前が出てくるようになった」と注目します。