各社が撤退する“高性能な小型スマホ”──カメラフォン「vivo X200 Pro mini」は中国で新市場を作れるか?
日本には未上陸のスマホメーカー、vivo(ヴィーヴォ)がリリースしているカメラフォン「Xシリーズ」は、海外で高い評価を受けています。2024年冬モデルとして「X200シリーズ」が10月に発表されましたが、過去モデルとは異なる新たな製品として、画面サイズを小型化した「X200 Pro mini」がラインアップに加わりました。 【画像で見る】小型スマホだが大きいレンズを搭載。背面のデザインは通常モデルと変わらない 名前から分かるように、X200 Pro miniはプロモデルの小型版、すなわち高性能なスマホでありながら、本体サイズを小型化したモデルです。ディスプレイサイズは6.31型で、iPhone 16と同等となっています。重量も約187gと比較的軽量で、片手でも楽に持てます。プロセッサはMediaTekの最新かつ最上位モデル「Dimensity 9400」を採用し、AI性能にも優れるハイエンドなモデルです。 本体を正面から見ると四隅を丸めたデザインになっていますが、側面から見るとエッジ部分の角を立てたスクエアな形状になっています。側面から見た印象はiPhoneにやや似た感じでもあります。 どことなくiPhoneっぽく見える一方で、背面デザインは全く異なり、ハイエンドカメラフォンと同じ大型の円形カメラバンプを備えます。カメラ性能も約5000万画素広角、約5000万画素超広角、約5000万画素3倍望遠と、フラグシップクラスの組み合わせです。ちなみにミニサイズではない「vivo X200 Pro」は広角、超広角カメラは同等で、望遠は約2億画素の3.7倍ズームを搭載し、画面サイズも6.78型と大型です。 vivoのXシリーズは高倍率望遠と夜景性能に優れています。X200 Pro miniもデジタル100倍望遠に対応しています。さすがに100倍は画質が荒いものの、50倍程度までなら結構使える絵が撮れます。動画は4K/60fpsまでに対応しています。X200 Proは4K/120fps、8K/30fps対応で、このあたりは若干の性能差があります。 高性能かつ小型スマートフォンは、古くはソニーのXperia miniシリーズ、最近ではiPhone 12 miniや13 miniの例がありました。しかし小型モデルに性能を求めるユーザーは少ないのか、各社とも製品化を終了しています。vivoは2024年になって初めてminiモデルの投入を決めましたが、まずは中国市場で展開するとのこと。中国では大画面モデルが人気なだけに、X200 Pro miniが新たなユーザー層を開拓できるのか、気になるところです。
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