レアで豪快な肉盛りがうれしい! ビストロ料理がお腹いっぱい楽しめる神保町の新店
自家製シャルキュトリ✕薄旨赤ワイン
きのこのサラダで調子づいた後は、自家製シャルキュトリを頼めば店の実力がわかる。自家製シャルキュトリは、牛ハツのハム、豚のハム、レバームース、パテ・ド・カンパーニュが用意されている。少しずつ注文して盛り合わせにすることも可能。シャルキュトリはいずれも、ハーブやスパイスでマリネされてなめらかに仕上げされており、さまざまな種類の肉のおいしさが満喫できる。
自家製シャルキュトリ盛り合わせにおすすめのワインは、南イタリアのワイン。「トレッビアーノ(白ブドウ品種)とアリアニコ(黒ブドウ品種)を混ぜて造られたワインです。赤ワインと白ワインの両方の良さがあって、シャルキュトリにちょうどいいですね。シャルキュトリにスパイスやハーブを使っているため、ワインのスパイス感ともマッチしています」と桜井さん。バランスや旨味がほどよく寄り添う組み合わせだった。
仔羊のロティ✕果実味赤ワイン
メインの肉料理の自慢メニューは「骨付き仔羊のロティ」。オーストラリア産の仔羊は、3センチはあろうかという厚みがあり、ロゼ色が美しい。「ローストするときはロゼ色を常に保って、肉汁がとじこめられるように、40分くらいかけています」と桜井シェフ。
ソースは、蝦夷鹿のすじと野菜の出汁をベースに仔羊を焼いたときの肉汁を足したものを使用。さらにミントとほうれん草のピュレを加えてさわやかさがプラスされている。
仔羊のロティにおすすめなのは、イタリアのモンテプルチアーノ・ダブルッツォ。「果実味がしっかりした品種ですが、土っぽさやタンニンもほどよくあります。私自身、赤ワインと肉をあわせるときに赤ワインのタンニンが勝ってしまう組み合わせよりも、肉のガツンとしたおいしさを感じてほしいと思っています。その点でちょうどいいバランスの赤ワインです」と桜井さん。仔羊のみずみずしい肉汁と旨味が余韻として感じられるペアリングだった。
桜井さんの「私が恋した自然派ワイン」
桜井さんの恋したワインは、日本ワインの印象を変えた1本。 「デパートの世界のワイン展で出会ったワインです。それまで日本ワインはあまり好みではないと思っていましたが、これを飲んでイメージが変わりました。