アンドルー王子、中国人スパイと接触 英国内に波紋
【AFP=時事】英国で中国人スパイが活動していた疑惑に絡み、チャールズ国王の弟アンドルー王子と中国のスパイとされる実業家との親密な関係が明るみに出たことで、波紋が広がっている。 【写真】昨年の英王室のクリスマス礼拝の様子 スパイ疑惑を持たれている中国人実業家、ヤン・テンボ氏は国外追放されている。 新たな疑惑を受け、英議会では16日、緊急の質疑応答が行われた。 一方、ノルウェー訪問中のキア・スターマー首相は、「もちろん、今回の中国関連の問題については懸念している」としながら、対中政策については擁護。「特に気候変動のような問題など、協力が必要なことでは協力し、抗議しなければならない場合には抗議する」と述べた。 アンドルー王子の誕生日パーティーに招待されたこともあると報じられているヤン氏は同日、「自身に対するスパイ容疑は全くの事実無根」であり、自身は「政治情勢の変化の犠牲者だ」と主張。英国で国外追放処分を支持する裁判所判断が12日に示されたのを受け、上訴する意向を示した。 英紙サンデー・タイムズは、ヤン氏は保守党の元首相、デービッド・キャメロン氏やテリーザ・メイ氏とも会っていたと報じている。 アンドルー王子の広報は先週、王子は政府の「助言に従っている」とし、「疑義が生じた後は当該者とは一切接触していない」と説明。「王子とのこれまでの面会も公式のルートを通じて行われ、機密性の高い問題は一切話し合われなかった」と主張した。 英王室は毎年、イングランド東部ノーフォーク州サンドリンガムでクリスマス礼拝に参列するが、今年はアンドルー王子と元妻セーラ・ファーガソン氏は出席を見送るとも報じられている。質問を受けたバッキンガム宮殿は、「ヨーク公(アンドルー王子)についてはコメントしない」と返答した。【翻訳編集】 AFPBB News