“日の丸半導体”復活をかけ……29歳の新人エンジニア、米国奮闘記 「最先端」への挑戦 “2つの壁”に悪戦苦闘『every.特集』
■人員、経験…大量生産の実現へ課題も
ただ専門家からは、“最先端半導体”の大量生産の実現に向けた課題を指摘する声も上がります。 横浜国立大学・工学研究院の井上史大准教授は「ラピダスは(台湾・TSMCなど)代表的な他社と比べ、現時点で量産のために必要な人員が1000人程度足りていない。経験も足りていない」と言います。
■石原さん「必ず成功させないと」
目標である、2027年までの大量生産は実現できるのでしょうか。 ラピダスのエンジニアを束ねる責任者であるシニアディレクターの福﨑勇三さんは、「全体的な話をするとまだ4分の1くらいですが、そこの達成するスピードでの達成度ということではスケジュールどおり」。目標達成への計画は順調だと、きっぱり語ります。 石原さんたちも挑戦への決意は揺らぎません。「必ず成功させないといけない。成功させるためにできることは全部やらないといけないと思っているので、そのために量産まで身を捧げる覚悟で」 “日の丸半導体”が復活する未来は訪れるのか。石原さんら新人エンジニアの奮闘は続きます。 (9月24日『news every.』より)