JAL、A350-1000 8号機就航 発注13機中7機、1月からロンドン毎日運航
日本航空(JAL/JL、9201)の新長距離国際線機材エアバスA350-1000型機の8号機(登録記号JA08WJ)が12月22日、就航した。初便は羽田発ニューヨーク(JFK)行きJL6便となった。エアバスの製造工程の都合で7号機(JA07WJ)よりも先の受領となり、発注済み13機のうち半数を超える7機体勢になった。 【写真】羽田を離陸しNYへ向かうJAL A350-1000 8号機初便 8号機は現地時間12月4日に引き渡され、エアバスの最終組立工場があるトゥールーズを6日に出発し、羽田には翌7日に到着。客室内に掲げられる黄金色の鶴丸ロゴの取り付けや外回りの整備、日本国籍の航空機であることを示す識別板の取り付けなどの就航前整備を受け、22日の就航となった。 初便となったニューヨーク行きJL6便は、羽田の148番スポットから午前11時12分(定刻午前11時5分)に出発し、C滑走路(RWY34R)から同49分に離陸した。ニューヨークのジョン・F・ケネディ国際空港には、5分早着となる現地時間同日午前9時45分に到着する見通し。 A350-1000の座席数は4クラス239席で、ファーストクラスとビジネスクラスはJAL初の個室タイプのシートを採用。ファーストが6席(1列1-1-1席)、ビジネスが54席(同1-2-1席)、プレミアムエコノミーが24席(同2-4-2席)、エコノミーが155席(同3-3-3席)で、ファーストクラスは座席上のオーバーヘッドビン(手荷物収納棚)をすべてなくし、ビジネスは窓側のみとすることで開放感のある客室に仕上げた。 ビジネスクラスはベッドの長さを従来より約10センチ長い最大約198センチ(78インチ)、幅は最大約56センチ(22インチ)とし、足もとまで広いフルフラットベッドに仕上げた。プレエコはクラス初の電動リクライニングシートを採用し、後ろの席に背もたれが倒れない「フィックスド・バック構造」や4K対応の16インチモニター、フットレストなどが特徴となっている。 A350-1000はJALの新たな国際線フラッグシップで、今年1月24日に1路線目の羽田-ニューヨーク線、4月17日からはダラス・フォートワース線にも就航。3路線目のロンドン線(JL43/44便)には、10月24日から隔日で投入しており、2025年1月2日からは週7往復(1日1往復)のデイリー運航に拡大する。 JALは2004年に就航したボーイング777-300ERの後継機として、A350-1000を同数の13機発注済み。今年度は8機体制を計画しており、現在は8号機まで受領済みで7機そろった。本来受領を予定していた7号機(JA07WJ)は、エアバスの組立スケジュールに変更が生じたため、8号機が先に引き渡されており、JALのA350で納入順が入れ替わったのは初めて。2025年度には11機体制となり、パリや米西海岸などを軸に投入路線の検討を進める。 一方、777-300ERは初の退役機となる4号機(JA734J)が8月20日に退役し、9月19日に日本を離れた。
Tadayuki YOSHIKAWA