【加部究のフットボール見聞録】大胆さを引き出す札幌・ペトロヴィッチ監督の大仰なスタンス
3連覇を狙う王者には「覚悟をもって」臨んでくる
セルビア出身のペトロヴィッチ監督は広島や浦和の指揮官を歴任。昨季から就いた札幌でも大仰な姿勢は変わらない。(C)SOCCER DIGEST
なるべく大胆な予想を心掛けている。毎年恒例のJリーグ順位予想のことだ。お祭りごとである。外れたところで多少見識を問われる程度なので、天邪鬼に徹して大穴を探すスタンスを貫いてきた。 手前味噌になるが、5年前にはJ2から昇格したばかりのG大阪の優勝を単独で当てたし、一昨年も優勝推しのC大阪が途中で首位に立ち2冠を獲得した。ただし昨年は頂点に立つはずの柏が逆に降格したから、こうして大穴を狙えば大外れもついて回る。もっとも、さすがに今年ばかりは、妥当な予想に甘んじた。いくら戦国模様のJリーグでも、年間を通して川崎を上回る可能性を秘めるチームを探し出せなかったのだ。 そんな川崎が追求しているのが、緻密と大胆の両方を1ランク上げることだという。緻密な技術を活かした圧倒的なポゼッションには定評がある。だが流麗にボールを回し、チャンスを重ねても、開幕2戦を合わせて1ゴール。引き分けがふ
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