大阪の老舗アイデア銭湯「アート」とコラボで活性化図る
広いロビーにアーティストら7人が作品
これまで、銭湯絵師による“銭湯絵”を描く実演イベントや季節に応じた季節風呂などを手掛け、今夏にはヒノキの木を浮かべたヒノキの湯も企画中だという。さらには、育児サロンや100歳まで生きるための湯治サロンなども考えているとか。 今回のイベントの仕掛け人は、一般社団法人全日本イベント連盟の代表理事であり、わくわくアートフェスタ代表の鬼龍院ヨネキチさんだ。 「減少を続けている銭湯の廃業に歯止めをかけ、業界の活性化、周辺地域の活性化につなげようと企画したものです。アーティストの繋がりも多いので、僕からお話をさせていただきました」。広いロビーにはパステル画家、イラストレーターなどアーティストら7人が作品を出し、販売も行っている。
ヨネキチさんは大阪の生野区出身で「生野はすごく銭湯が多かった。近所に3、4軒あったんです。小学生の頃、家に風呂はあるんですけど、友達同士で集まって銭湯に遊びに行ってました。子供同士で行けるし、いろんな風呂が楽しめましたから」と振り返る。 大人になるにつれ、銭湯がなくなってきた。「これではアカン」と思い、企画を持ち込んだ。最初は他の銭湯でも人気の音楽ライブなども考えたが、ライブはお客の意見がわかれると思い、アートにしたという。 同温泉の利用客は「年中無休で夜中まで開いてるし、いつでも来れるのがいいです」(50代男性客)と話すなど、地元に根づいている。最近は経営者が若返り、イベントの実施や情報発信をする銭湯も増え、仕掛けていくことで活性化になるかもしれいない。 (文責/フリーライター・北代靖典)