「本件犯行はヘイトクライム」史上初めて検察が糾弾した 民団を「実弾で浄化」。男が差別思想を抱いた経緯
「被告人の考え方は、韓国、韓国人、民団に対する偏見にまみれているだけでなく、自らと異なる思想信条を持つ者に恐怖を与えて排除しようとする極めて独善的かつ身勝手なもの。到底許されない」 言葉こそなかったが、ヘイトクライムの本質を言い表し、差別を動機とした犯罪だと認定する判決だった。 ▽「安心し暮らせる日本社会に」 今回は、被害者側が徳島地検に対し、人種差別性の捜査を求める意見書を提出するなど、積極的に行動したことが司法の背中を押した側面もあった。 ヘイト問題に詳しい師岡康子弁護士は判決を次のように評価した。 「明確に差別的動機を認定して非難しており、一歩前進だ。ただ、同様の判決が今後出される保証はない。差別的動機を量刑に反映させるような司法関係者向けガイドラインの整備など、国として具体的な対策を取ることが緊急に求められている」 最初に脅迫文を読み、一貫してヘイトクライムだと訴えてきた姜団長は、判決をどう受け止めたのか。判決後の記者会見で、こう語った。
「ヘイトクライムという言葉はなかったが、裁判官は私たちの言いたいことを述べてくれた。どれだけ社会的なメッセージになり抑止力になるか分からないが、少しでも予防になれば」 「日本で暮らしていると、恐怖心は常にある。全国の在日韓国人からも幼い頃から差別を受けた話をたくさん聞く。みんな恐怖を抱えている。二度とこのようなことは起こってほしくない。安心して暮らせる日本社会になってほしい」 ※動画ニュースはこちら 【脅迫事件を受けて開いた3月の民団の記者会見】 https://www.47news.jp/9047548.html 【有罪判決を受けて開いた5月の民団の記者会見】 https://www.47news.jp/9396510.html