[MOM1003]明治大GK上林豪(4年)_無敗優勝を導くPKストップ!! 指揮官も認める努力家「やり続けてよかった」
[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ] [11.17 関東大学L1部第22節 明治大 4-1 流通経済大 味フィ西] 【写真】「新しい髪型も似合う」「可愛すぎ」「惚れてしまう」なでしこ清水梨紗がオフショット披露 歴史的な無敗優勝を自らのセーブで導いた。明治大のGK上林豪(4年=C大阪U-18/C大阪内定)が右手一本でPKストップ。今季のリーグ最少失点も果たし、栄冠を掴んだ。 明治大は現体制でのリーグ史上初となる無敗優勝がかかった最終節・流通経済大戦で、先制したものの後半に同点ゴールを許した。さらに後半29分、ハンドの反則でPKを取られてしまい、あわや逆転の大ピンチが訪れた。それでも上林がゴール左隅に蹴られたボールを右手で弾くビッグセーブ。チームはそこから3ゴールを奪い、4-1で最終節を飾った。 上林は大一番での最大のピンチにも動じなかったという。「明治で積み重ねた日々が間違いじゃなかったと思えるプレーでした。そういった積み重ねをしてきた自負がある分、自信もありましたし、こういった場面で力を発揮できるんじゃないかなと思っていました」。そう述べる取り組みにはピッチ外の行動も含まれる。「礼節を重んじる、思いやりや謙虚さを持つ、フォア・ザ・チームという具体的な明治のスローガンがある中で、それを自分なりに落とし込んでやってきたという自負がありましたし、4年間積み重ねてきたという自信もあった」といい、その言葉はPKストップ後も冷静な表情を保ったことにも裏付けられる。 上林の取り組みは栗田大輔監督も認めるところ。栗田監督は試合後に選手と応援部員で輪になって行った締めの挨拶で、日常の取り組みが試合に表れることを改めて強調した。そして自己研鑽を怠らない代表者として上林の名前を挙げ、部員の前で守護神を称賛。さらに囲み取材でも報道陣に対し、上林の取り組みを伝えた。 「PKを上林が神がかって止めてくれたところが今回のポイントだった。上林は4年間毎日、本当に一生懸命やり続けている。試合前も(選手に対して)こういう大舞台はやり続けている人間が必ず何か結果が出るぞと言っていた。そこがまさに上林だった」 指揮官からの言葉に「栗田さんに評価していただけて、ああいった場で言ってくださった。自分自身もそういった思いでやっていましたし、そういった(大舞台という)ところで発揮できました。やり続けてよかったです」と上林。絶え間ない努力の結晶が一番の勝負所で輝いた。 明治大はこのセーブにより今季のリーグ最少失点も達成した。全22試合で許した失点は17。シーズン当初は上林が負傷欠場していたため、GK藤井陽登(3年=矢板中央高)がゴールを守っていた。また、総理大臣杯予選を兼ねたアミノバイタルカップにはGK韮澤廉(4年=青森山田高)とGK濱崎知康(1年=川崎F U-18)も出場して優勝を果たした。厚みのある明治大のGKグループの一員であることも、上林が努力を積んできた要因のようだ。 「榎本達也さんのご指導があって間違いなく日本一のGKグループだなと思っている。歴代であれば青嶋佑弥さん(現千葉)、遠藤雅己さん(現横浜FC)、久保賢也さん(現金沢)だったりといろいろな選手がいる中で、良さを盗みながら下級生の頃は成長できたと思います。今年は藤井だったり、アミノでは韮澤廉が大活躍したり、濱崎がデビューして無失点で試合を終えたりということがあった中で、去年はほとんど試合に出させていただきましたけど、リハビリ期間にあぐらをかいていたら絶対出られないと思わせてくれました。そういった思いがあったからこそ復帰してからやれた部分があったので、明治のGKグループを誇りに思います」 偉業を成し遂げた明治大は2連覇を目指して全日本大学サッカー選手権大会(インカレ)に臨む。前回大会ベストGKに輝いた上林は「どのチームも間違いなく『打倒・明治』で来るんじゃないかなと思います。その中で自分たちは受けることなく、明治らしく実直にチャレンジャーとして謙虚に戦うことが大事」と述べ、「個人としては無失点で終わりたいと思いますし、明治への感謝を体現して来シーズンに繋げたい」と意気込んだ。