高松市内のうどん店が提供する「塩ぶっかけ」

　香川県民のソウルフード、讃岐うどんにも物価高騰の波。香川県民がうどんの外食1回あたりに支払う平均額は546・75円で、昨年より42・79円（8・5%）上昇したことが百十四経済研究所（高松市）の調査でわかった。 【写真】香川県名物の讃岐うどん 　調査は8月29日～9月3日、県内の20～69歳を対象にインターネットで実施し、461人から有効回答があった。消費動向や価格動向を調べるために22年から調査を始め、今年で3回目。 　うどんへの支出が増えているのは、原材料の仕入れコストや人件費の高騰などで、各店が値上げしていることが背景にあるとみられる。 　好みのうどんについて聞くと、「かけうどん」（75%）が最も多く、「ぶっかけ」（52%）、「ざるうどん」（21%）、「肉うどん」（15%）、「釜揚げ」（13%）、「肉ぶっかけ」（12%）と続いた。 　昨年と比較すると、「ぶっかけ」など中価格帯のうどんが増えた一方、高価格帯の肉系は減っていた。節約のために好みのうどんを変える行動ではないかと同研究所はみている。 　「かけうどん1杯に支払ってもよい」という値段の上限についても尋ねると、平均332円で、昨年から20円（5・7%）下がっていた。 　「好みのサイドメニュー」は、「天ぷら」が8割以上を占めた一方、「何もなし」との回答が10%あった。昨年は「何もなし」が8%で、サイドメニューを我慢する県民が増えている様子がうかがえた。 　ただ、うどんを外食する年間平均回数は昨年より1・26回（2・6%）多い49・60回だった。 　同研究所は「『生活必需品』とも言えるうどんでも、価格上昇に敏感になっている様子がうかがえる。一方で、引き続き県民のうどんへの消費意欲が強いことが確認された」としている。（和田翔太）