電動ミニショベル開発、日立建機が米社と協業
日立建機は25日、電動ミニショベルの開発で米国ディマーグ(カリフォルニア州)と協業すると発表した。ディマーグの電動化システム「エンコア」を日立建機の1・7トンクラスミニショベルに組み込んだ試作機を開発する。稼働中に電池残量が少なくなっても新電池に付け替えて作業を続行でき、充電時間の課題を解消できる。試作機を12月に完成させ、2027年に欧州市場への投入を目指す。 エンコアは高出力で交換可能なバッテリーモジュールや熱管理システム、インバーター、モーター、電気自動車(EV)用ソフトウエア、充電ステーションなどで構成する。 交換可能な電池パックを搭載した電動ショベルはコマツが既に発売しているが、クラスは0・5トン。日立建機などが開発する1・7トンは高出力のため、モーターやパワーエレクトロニクスなどで追加技術が必要になる。 ディマーグは1・7トンの電動ショベルの試作機を、24年1月の米国家電・IT見本市「CES2024」で公開済み。今後、日立建機と欧州仕様に合わせた改良を進める。 電動式は電池スペース確保のために車体後方スペースが大きくなるが、エンコアでは一般ミニショベルと同サイズに小型化でき、狭い場所や屋内工事に使いやすいという。