どんどん厳しい道に行きたい――西野七瀬が乃木坂46卒業後に身につけた「変わらないといけない」という意識
自分から壁にぶつかりたい
今月は、カフェの店員を演じた映画『鳩の撃退法』も公開される。『鳩の~』の主演は藤原竜也、『孤狼~』の主演は松坂桃李で、『月影花之丞大逆転』では古田新太や阿部サダヲと共演。日本の演劇のトップランナーたちと共演している。 「みなさんのお芝居がすごいのは当たり前ですけど、『どうしてこんなに上手なんだろう?』ってわからなくて、稽古中もよく見てたんです。『お仕事が来て、それをこなして、っていう時間の積み重ねだけではないんだろうな』っていう結論になって。不安になったときには、『今一線で活躍している素晴らしい役者の方々も、自分みたいに不安な時期がきっとあったはず』って思うようにしています」 役者としての壁に当たることも多いという西野。そこにストイックさがうかがえる。 「すぐ壁を作っちゃうんです。『ぶつかりたい』って。どんどん厳しい道に行きたいタイプで。ぶつかれれば、それはもうチャンスじゃないですか? そこで自分のことを試せる。そういうのがないと、道がバーンと開けていても、『え、大丈夫?』ってなっちゃう。定期的に悩む時期は欲しいです」
キャリアに悩む同世代にアドバイスをするとしたらなんと言うだろうか。 「地元の同級生でひとり、東京にいる子が、最近転職して『お、いいな』って思って。合わなかったら全然変えていいと思います。もちろん簡単に決断できることではないと思いますが、変えないと自分のしんどい時間が続いて、本来伸ばせるものも伸びないかもしれない。少しでも空気を変えて、違う環境に行けたほうがいいんじゃないかって」 乃木坂46卒業後、自ら積極的に環境を変える姿勢を身につけた。それが最大の成功の秘訣なのかもしれない。 「家に帰ってお風呂入ってるときに、『あー、すごく恵まれてるなー、幸せだし楽しいな』ってよく思うんです。ちょっとは自己暗示もあると思うんですけど、毎日楽しく過ごせているので、今、すごく生きやすい感じです。自分でも変わらないといけないと思うんです。でも、無理に変えたわけじゃなくて、生きやすいほうに無意識に変わっていった感じがします。自分で自分の機嫌を取れるほうだと思うし、ペース管理もできるほうだと思うので、あんまり『こう』って決めないで、このまま変わりたいように変わっていくのかなと思います」
--- 西野七瀬(にしの・ななせ) 1994年生まれ、大阪府出身。2011年、乃木坂46の1期生メンバーのオーディションに合格。2015年からはファッション誌『non-no』の専属モデルを務める。2018年、乃木坂46から卒業。同年から『グータンヌーボ2』(関西テレビ)にレギュラー出演。2021年、劇団☆新感線『月影花之丞大逆転』に出演。Amazonプライム『ホットママ』で主演を務める。現在放送中の『ハコヅメ~たたかう!交番女子~』(日本テレビ系)に出演中。出演映画『孤狼の血 LEVEL2』は8月20日から、『鳩の撃退法』は8月27日から公開予定。